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知事記者会見[平成15年度]

最終更新日:2007年3月28日

知事記者会見要旨[平成15年12月26日]

◆日時 平成15年12月26日(金) 午後2時〜3時
◆場所 県庁特別室

【目次】

1.知事からの話題
 (1) 平成15年県政の動き
 (2) 平成16年度政府予算案における富山県重要要望事項について

2.質疑応答

【知事からの話題】

 まず私から皆様にごあいさつを申し上げます。
 今年もあとわずかになりました。今年1年、皆さん方には県政の推進について大変ご指導・ご協力をいただきましてまことにありがとうございました。また、関係の皆さん方のご尽力をいただきましたし、県民の皆さん方にも大変ご協力をいただきました。ここに改めて心からお礼を申し上げます。

 今年1年を振り返ると、いろいろなことが起こりました。イラク戦争が起こりましたし、爆弾テロ事件が頻発し、新型肺炎SARSも発生しました。

 日本国内においては、衆議院の総選挙も行われました。また、経済的には非常に景気・雇用情勢に厳しいものがあったと思っています。社会の面では、幼児に対する痛ましい事件などが続発しました。まさに国内外ともたいへん激変と混乱を重ねた年であったという感じが深いわけです。今年は大変動の1年であったと思っています。

 そうした中で、県政についてはおかげさまで、いつも口癖で言っているのではありませんが、おおむね順調に進んだような感じがします。

 お手元に「富山県の姿」をお配りしていますが、これは旧の経済企画庁、現在の内閣府で実施していた新国民生活指標(豊かさ指標)の調査です。この平成15年の試算で、富山県は「住む」「学ぶ」「遊ぶ」などの八つの活動領域と四つの生活評価軸の総合結果で全国第1位ということになりました。全国トップの豊かな県であることが改めてこの調査でも分かってきました。

 これも県民の皆さん方の大変な努力と関係の皆さん方のご尽力の賜ですが、こうした点は県民の皆さん方にもさらにご理解をいただき、富山県の姿を素直に県内外に情報発信していただきますようにお願いしたいと思います。

 そのほか、県政のいろいろな状況についてご報告を申し上げますと、お手元に本日資料をお配りしていますが、「平成15年県政の動き(未定稿)」をご覧いただきたいと思います。

 まず、ひとづくりの面では、3月2日には田中耕一さんへ名誉県民の贈呈式をしています。4月1日には富山県ひとづくり財団、つまり、富山県未来財団と(財)教育記念館とを統合して富山県ひとづくり財団を設立し、ひとづくりの仕事を進めています。そのほかいろいろありますが、特に11月10日、ノーベル街道のモニュメントを県民会館の南側に設置しています。26日には、置県120年のひとづくり記念碑を県庁の西側、向かって右側の庁舎の前に作っています。

 2番目は施設整備の問題です。3月29日には北陸自動車道の富山西インターチェンジが完成しています。3月30日には地域高規格道路高岡環状線の上伏間江・佐野間が開通しています。5月2日には伏木外港の万葉ふ頭緑地の供用が開始しています。7月8日には地域高規格道路の富山高山連絡道路猪谷楡原道路の起工式が行われています。8月28日には主要地方道富山魚津線の「早月橋」が竣工しています。9月10日には富山新港旅客船バースの供用が開始しています。何よりも9月12日には北陸新幹線の第1黒部トンネルが着工し、9月30日には北陸新幹線の黒部川の橋梁本体工事が完成し、第2魚津トンネルが着工したというように施設の整備も進んだことを申し上げておきます。

 3番目は環境施策です。3月31日にとやま廃棄物プランを策定しています。4月9日に富山県は地球環境大賞「優秀環境自治体賞」を受賞しています。10月25日には富山県ごみゼロ推進県民会議が設立され、「ごみゼロ推進全国大会」が富山で開催されています。環境対策も進んだことを申し上げておきます。

 4番目は環日本海施策です。2月10日には日本海学推進機構が設立され、ここで積極的に日本海学を推進することになりました。4月1日にはTIC日本語学校が開校し、対岸地域の若者に対して日本語を教育する施設が整備されました。何よりも9月16日にNOWPAP(北西太平洋行動計画)のRCU(本部事務局)についてホスト国協定が締結され、いよいよ国連旗がはためく事務所が富山県では初めて、日本海側でも初めてですが、できることになるわけです。

 あといろいろあるのですが、若干申し上げておきますと、4月13日には県議会議員の選挙と、一連の地方選挙がありました。

 それから、市町村合併が大変進みました。4月1日には、富山地域合併協議会、砺波市・庄川町合併協議会、砺波地域市町村合併協議会が設立され、大きく前進しています。5月14日には射水地区広域圏合併協議会が設立されました。5月26日には黒部市・宇奈月町・入善町・朝日町合併協議会が設立されました。本県は全国でも一番市町村合併の進んだ県になっています。

 次に、県民の安全・安心に関する面です。6月12日に北朝鮮船「スー・ヤン・サン号」が富山港沖で停泊し、県として毅然たる態度でこれに臨み、解決もされています。12月9日に県の安全を守る対策協議会が設立され、県民総ぐるみで県の安全、県民の安全を進める体制が整っています。

 以上が大きいところですが、たくさんの仕事が進んでいます。いろいろな計画の策定なども行われています。また、全国大会などのイベントが今年は随分たくさん開かれています。この点も強調しておきたいと思います。

 いずれにしましても、今年、いろいろな事業が着実に進展したように思っています。改めてこの点は関係の皆さん方、そして県民の皆さん方にお礼を申し上げたいと思います。また、記者クラブの皆さん方にもお礼を申し上げます。

 このように県政についてはおおむね順調に進んでいます。後ほど申しますが、平成16年度政府予算に関する県の重要要望事項の実現についても、30項目すべて、予算措置が講じられることになりました。これからもその推進にさらに努力をしていきたいと思っています。

 富山県内の経済についても、私は若干明るくなってきていると思っています。これからさらに中小企業対策・雇用対策なども進めていき、平成16年にはさんさんと太陽が輝くような明るい年にしたいと思っています。改めて皆さん方にもご尽力をいただきましたことを重ねてお礼を申し上げます。

 来年はさる年です。「申(さる)」という字は、にんべんがつくと「伸(のびる)」という字になります。まさに伸展につながる言葉であると思っています。ぜひ富山県が来年はさらに飛躍し、県民の皆さんに元気で幸せな生活を送ってもらえるように県として全力を尽くしていきたいと思っています。皆さん方の一層のご指導・ご鞭撻をお願い申し上げます。

 二番目にご説明したいことは、平成16年度政府予算案における富山県重要要望事項についてです。

 国の平成16年度の予算編成に当たり、重要要望事項30件の予算化を要望し、本県の重要要望事項はいずれも予算措置が講じられる見通しになりました。

 特に、資料の2にありますように、北陸新幹線の整備促進については、既着工区間の長野・富山間に726億円が計上されました。本年度よりも211億円、41%の増になり、今後着実な推進が図られるものと考えています。

 さらに、富山駅周辺の連続立体交差事業については、調査を1年で終えて引き続き工事の実現に取り組んでいたところですが、調査を終えてから1年という期間で国の予算に認められることになりました。極めてまれな例で、全国2番目の例であるということも聞いていますが、富山駅の整備に向けて大きく前進したと思っています。

 個別的な事項で申し上げたい点は、資料の3に(1)〜(8)まで代表的なものを挙げてあります。

 (1)本県での最初のPFI方式(民間活力による公共施設の整備手法)を導入して実施する富山県警察学校の整備や、(3)改正SOLAS条約(海上人命安全条約)の発効に伴い、伏木港・富山新港・富山港の港湾施設に柵を設けて保安対策を進める予算が平成15年度の補正予算でつくことになりました。さらに、(4)航空管制機器の整備と航空管制官の配置が行われることになり、富山空港について一段と整備が充実されたと思っています。また、(6)若年者のためのワンストップサービスの設置。若者の就職などについて、1か所でいろいろなことをすべて実施する機関を設置することがこれから進められることになります。

 そのほか、資料の4にありますように、いろいろな公共事業や国の補助事業なども計上されることになりました。今後、箇所付けの必要なものについては、引き続き関係省庁等と折衝を進めていきたいと思いますし、国会議員はじめ関係の皆さん方のご尽力もお願いしたいと思っています。
 私から説明する事項は以上です。

【質疑応答】

●記者
 3点質問させていただきます。
 まず、上海便についてですが、お隣の石川県の誘致活動が活発化していますが、これまでの誘致活動の手ごたえと今後の取り組みについてお聞かせください。

 次に、北陸新幹線についてですが、政府与党の検討委員会で来年6月にも路線ごとに具体的な着工区間が決まる見通しですが、この6月までにどんな作業を進めていくのかお聞かせください。

 来年は、北陸新幹線や上海便の誘致に向けての活動が正念場を迎える重要な年ですし、秋には知事選が控えています。そうしたことを踏まえて、来年の抱負をお聞かせください。

●知事
 まず、富山−上海便の開設の問題については、今年の9月に県内の関係の皆さん方と一緒に中国へまいりまして、関係の機関に強く要望してまいりました。中国の中国民用航空総局や中国東方航空公司などにも強く話しをし、特に東方航空の李総裁とはこの実現に向けて努力をする覚書を取り交わしたところです。

 12月初め、私が上海にまいりまして、東方航空グループの葉総裁にもお会いし、富山−上海便の実現について要望してまいりました。葉総裁からは、覚書に基づいて努力をしましょうという返事もありました。これから私どもは富山−上海便の実現に向けてさらに努力をしていきたいと思っています。

 ただ、チャーター便その他、いろいろな問題もあると思いますので、県としては県内の経済界や関係の機関団体にご相談もしなければならないし、県民の皆さん方にも積極的にご協力をお願いしたいと思っています。

 石川県でもいろいろと誘致活動を続けておられますが、私どもは今後、富山−上海便の実現に向けてしっかりとやっていきたいと思っています。皆さん方のご支援もお願い申し上げる次第です。

 北陸新幹線については、先ほどご説明しましたように長野・富山間に211億円、約41%の事業費の増が盛りこまれました。また、富山駅については連続立体交差事業、要するに工事費が連続立体調査の1年後に計上されるということもあり、非常に大きく前進したと思っています。

 現在、県の東部の地域において、先ほどもご説明しましたように、トンネル工事など、いろいろな工事が着実に前進しており、整備が順調に進んでいると思っています。

 これからも用地買収その他いろいろな問題もあるかと思いますが、ぜひ県民の皆さん方にもご協力をいただいて、北陸新幹線の富山駅までの工事がさらに順調に進みますように全力を尽くしていきたいと思っています。

 そこで、富山以西の問題については、今回、国会議員の先生方などにもご尽力をいただきましたが、今度の政府与党の覚書の内容では、検討委員会を設置し、平成17年度の予算編成の過程において検討し、新規着工区間の基本条件などを確認のうえ認可するということにされました。ただ、この問題については、平成12年12月に政府与党の申し合わせがあり、既に石動・金沢間で工事が行われています。そういういろいろなことがありますので、前々から、公共事業をばらばらに実施することは適当ではない、早く富山・石動間も結びつけて鉄道の利用効果をあげるべきだという意見も強かったわけです。

 ただ、その財源の問題については、平成24年までに現在の既着工の区間についての工事は終わります。平成25〜29年まで、国からJRに譲渡した新幹線の経費が毎年元利均等償還で入ってきます。毎年724億円になりますが、その約5年分、約3500億円の収入があります。一方、富山・石動間の工事費は約2200億円ですから、十分財源があるということになります。

 私が言いたいのは、平成12年12月に、石動・金沢間については既に工事が着工されていることを踏まえて認可を行うという覚書、政府の申し合わせが入っているということ、財源的にもそういう財源が用意されますので、工事に踏み切れば財源的にも心配はないと思っています。

 ですから、富山以西の問題については、まず富山・石動間の問題については、平成12年の覚書、財源の面でもいろいろ詰めていけば今後前進していくものと私は考えています。

 ただ、南越までの問題になりますと、今後、例えば金沢・南越間の工事費は約8000億円といわれています。そうなりますと、新しい財源の問題を検討する必要があることになります。北海道新幹線や長崎新幹線の問題などとも併せて、この南越までの問題は新しい検討委員会でさらに検討が重ねられていくことになると思っています。

 その問題についても、私どもは前々から南越までの一括認可を強く政府等の国の機関に対して要望してきました。今後とも国会議員の皆さん方のご指導も得ながら、北陸新幹線の沿線の皆様と力を合わせて、南越までの一括認可の問題についても一生懸命に取り組んでいきたいと思っています。

 3番のご質問は、来年の抱負はどうか。特に「おまえの任期は秋までではないか」という趣旨の内容を含めたご質問であったと思います。

 県政について、私は「富山県民新世紀計画」という新しい総合計画を策定し、県政を総合的に、また着実に進めてまいりました。この「新世紀計画」は、まさに県民の県民による県民のための総合計画であり、水と緑といのちが輝く元気で幸せな県づくりを目指しているわけです。

 また、この計画に基づき、人材立県、生活立県、環境立県、産業立県、国際立県という五つの立県構想も打ち立て、体系的にいろいろな施策を進めてきています。このことをまず申し上げておきます。

 平成16年度の国に対する要望事項についても、30件の要望事項すべてが予算化されるという状況になりました。県政は順調に進んでいると思いますし、「新国民生活指標」などをご覧いただいても、富山県は大変住みよい県であるという高い評価も受けています。大変順調に進んできていると思っています。

 しかし、まだまだ課題もあると私は思っています。

 具体的に申し上げますと、これからさらにひとづくりの対策を進めなければいけません。富山県民がさらに深みとか幅を持った県民となるようにさらにいろいろな施策を進める必要があります。2番目には、基盤づくりの問題があります。北陸新幹線の問題をはじめ、道路整備、空港・港湾など、いろいろな施設の整備を進めていかなければならないと思っています。3番目には、環日本海交流施策を進めていかなければならないと思います。世界に開かれ貢献する県づくりを進めなければなりませんが、特に富山県の場合は、環日本海の交流施策を進めることがこれからの国際化時代に必要であるということで、NOWPAPの本部事務局が富山市に設置されることなどを含め、これから国際施策をさらに充実してまいりたい、来年は大連に中国事務所も設置したいと思っています。

 こうした点が大きい点ですが、当面急ぐのは景気・雇用対策です。先ほど、富山県はだんだん明るくなってきたと申し上げましたが、県内の経済もだんだん好転してきていると思っていますし、雇用情勢についても、県として総合的な雇用対策を進め、特に若い皆さん方の雇用対策にもさらに努力をしていきたいと思っています。しかしまだまだ課題も残っているということを改めて申し上げておかなければなりません。

 そこで、「おまえは来年の秋に任期が来るんだがどうするんだ」ということになるわけですが、これにつきましては、前にもいろいろ質問がありましてお答えしたところで、今回も全く同じことを申し上げなければなりません。

 つまり、一つは、出処進退を誤ってはいけないというのが私の信念であるということです。人間は出処進退を誤ってはならないと思っています。2番目には、知事は県民によって選ばれるわけですから、私の問題は最後は県民が決められることであると思います。これから県民の皆さんの意見も聞かなければいけない、いろいろな人の意見も聞かなければならないと思っています。そうしたいろいろな意見をもとにして私なりに十分に考え、最後は私が決断をすることになると思っています。

 前回と同じことを申し上げていますので誤解のないようにご理解をいただきたいと思います。

●記者
 昨日、高岡市長選に橘慶一郎氏が出馬の表明をされました。それ以前に向井県議なども出馬を表明しておられます。保守が分裂しての選挙になる、それも大物どうしであるということですが、これについて知事はどう感じられ、答えにくいかもしれませんが、知事としてどのように対応されるのかということをお伺いしたいと思います。

●知事
 全く答弁に窮します。本当にそうです。私は、佐藤市長は大変これまでいい仕事をしてこられたと思っていますし、今度はいろいろな事情で勇退を決意されたわけですが、改めて心から敬意を表し、また感謝を申し上げたいと思っています。

 向井県議は大変勉強もしておられますし、政策にも大変明るい人です。大変素晴らしい勘も持っておられ、実行力もある方だと思いますが、立候補を既に表明しておられます。

 また、今度新しく橘さんが立候補の表明をされました。橘さんも、北海道開発庁におられて行政経験もありますが、今、伏木海陸運送の社長もされて、経済的な面でも今いろいろと活躍をしておられます。

 大変素晴らしい方二人が争われることになるわけですが、過去、高岡市において大変激烈な選挙がありました。これは今でも有名なことになっていますが、やはりそのときにしこりが残ったような感じも聞いています。今回の選挙においても、政策論争もきちんとしてもらわなければならないと思いますが、しこりは残さないようにしてもらわないといけないということを特に感じています。高岡はたくさんの課題が残っていますので、市民の皆さん方が十分賢明に判断をされて、さらに高岡市の発展のために努力をしてもらわなければならないと思いますが、そのためにはやはりしこりを残さないでみんなが力を合わせて頑張ることが必要だろうと思っています。

 大変難しい問題ですが、私どもの気持ちも率直に受け止めていただけるとありがたいと思っています。

●記者
 今の問題に少し関連するのですが、1年を振り返りますと、総選挙で民主党の代議士が誕生したり、自民党の来年の参院選候補者選考でも紆余曲折があったりしたのですが、富山県は保守王国だといわれていますが、その保守王国の中身も少し変わってきたのかと感じた1年でもあったと思っています。知事から見られてこの保守王国の変貌ぶりをどのように受け止められていますか。

●知事
 今度の衆議院選挙の結果、私なりに感じるのは、大きく二大政党化が進んだということではないかと思っています。いろいろな意見があるかもしれませんが、私は大きい形で二大政党化が進んだように思っています。政治情勢は次々と変化しているという感じを深くしています。

 本県の場合は、自由民主党の国会議員の皆さん方に加え、今回新たに民主党の村井議員が誕生しました。最後の瞬間で決まったような感じで私も非常にびっくりしたわけですが、これからは富山県のためにも頑張ってもらわなければいけないと思っています。

 そこで、富山県の保守王国の中身はどうなのかということについては、率直に言って、大筋において大きな変動は見られないのではないかと思いますが、しかしいろいろなことが起こっていることは事実だろうと思います。具体的な中身はどうかと言われると私もまだ判断しにくいのですが、体制的な大きな流れの面ではあまり大変動があったように私は思っていません。しかしいろいろな動きが出てきたと思っています。こうした面はこれからさらに選挙の結果などを踏まえてよく分析し、我々もよく調査し、検討しなければならない事項であると思います。

●記者
 三位一体の改革が始まり、補助金1兆円削減、そのかわりに所得税の一部を移譲するような形で来年度の形が決まったわけですが、これからさらに三位一体の改革が進んでいくと、来年以降はさらに補助金が減り、税源移譲の検討もさらに本格的に進んでいくことになっているようですが、来年の話であれですが、知事は具体的に来年以降、国に望むもの、あるいは具体的に、消費税の地方分をもっと増やせとか、所得税の税源移譲をもっと進めろとか、来年以降、国に対して具体的に望んでいるものがありましたらお聞かせください。

●知事
 今回、三位一体のいろいろな取り組みがあったわけですが、所得譲与税など、基幹税に触れたという面などは、大変厳しい財政状況の中での関係の皆さんの努力が見られるところで、この点は一歩前進ではないかと思っています。

 ただ、ほかのいろいろな項目について見ますと、例えば、まず一つは国庫補助負担金の削減の問題があります。これについては国の補助負担金が減額されて地方でその予算を計上しなければならないということがあります。実質的に地方に負担を回したという感じがある。地方に実質的な負担転嫁をしたのではないかと思われるという面もあるわけです。私は、本当の意味での地方分権の趣旨に沿った国庫補助負担金の削減ではないのではないかと思っています。公共事業についても減額になっていますが、これは国の予算が減ったというだけで何も地方の予算に直接連動してあるわけではありません。国の予算がどんどん減ると地方分権に沿ったと言われたのでは私は困る。そういうことはおかしいと思っています。

 ましていわんや、今回は地方交付税が大幅に減額になりました。前々から私どもは、地方財政計画にリンクして地方交付税が財源保証の機能も持たなければいけないということを申し上げていたわけですが、今回こんなに厳しく減額されると、地方財政はこれから非常に厳しくなる。中央から地方へ、地方団体にいろいろな仕事をしてもらうという国の趣旨に沿わないのではないかと私は思っています。

 そういう意味で、今回の国庫補助負担金の削減の問題については、私は内容的にかなり問題があると申し上げなければならないと思います。また、地方交付税の減額についても、率直に言って、今のような措置では、地方団体はこれから予算査定をしていきますが、大変だということを申し上げなければならないと思います。

 それでは、これから県なり地方団体としてどのように取り組んでいくかという問題があります。これから各県が予算編成に取り組み、特に知事査定などをやっていきますと、確かに財源が不足するということが実感して分かってもらえると思います。私は今から予感していますので、−むしろ悪寒に近い感じですが−こういう財源措置では本当に困るというのが私の偽らざる考えです。

 私がいつも言っているのは、一つは、国と地方の財源については、事務の量に応じて配分されるべきだということです。現在、地方3:国2の割合で仕事をしているのですが、財源は地方2:中央3の割合になっています。要するに仕事量に応じた財源配分が行われていない。それはやはりおかしいわけですから、まず事務量に応じた財源配分が行われることが大前提だということを強く主張しなければなりません。

 その下に、その地方への財源措置として、一つは国庫補助負担金の削減の問題があるわけですが、私は、国の奨励的補助金は全廃をするのが適当であろうと思っています。そういう奨励的な補助金は地方に任せて、地方の知恵と地方のいろいろな構想のもとに有効に仕事を進めることのほうがむしろ財源が生きると思っていますから、国の奨励的な補助金は全廃をする方向が望ましいと思います。

 ただ、例えば義務教育負担金のような国庫負担金については、まず総額を確保する仕組みを確立しないと、いつの間にか予算査定をされて減額になり、内容がものすごく貧弱なものになる心配があります。ですから、国庫負担金については総額確保の仕組みを作ることが必要であるということを申し上げています。国庫補助負担金についてはそういう問題があります。

 2番目には税源移譲の問題があります。基幹税としての所得譲与税が今度出てきたわけですが、さらに所得税や消費税の基幹税を国から地方に譲与されるべきだと思っています。

 そして、そういう補助負担金の減、基幹税の譲与、それでもなお地方が事務量に相当する財源がない場合に、それを地方財政計画に結びつけて地方交付税で措置されるというのが一番正しいやり方です。

 したがって、地方交付税は仕事に応じて配分、確保されるべきです。これが実現されなければならない。地方交付税の財源保証機能を廃止するということは全くの暴論で、これは現在の地方財政の仕組みをご存じない方の発言ではないかと思っています。地方財政計画を基にして、地方が本当に仕事量に応じる財源保証を最後は地方交付税ですることが必要です。そういうことを強調していきたい。

 平成16年は三位一体改革の2年目です。1年目はようやく一歩を踏み出しただけの状況で、たくさんの問題を先送りしたと言わざるをえません。ですから、平成16年は、知事会をはじめとして地方6団体が力を合わせて三位一体改革の具体的な成果のある内容を確立し、政府や関係等に働きかける必要があると私は思っています。

 ですから2年目が本当の勝負どころになってくるのではないか。地方団体は非常に財政が厳しくなりますから余計に実感を持ってみんな頑張るのではないかと思いますし、16年は地方団体がみんなで力を合わせて本当の三位一体改革が実現されるように努力をする年になると私は思っていますので、皆さん方にもいろいろご協力をお願いしたいと思っています。

●記者
 上海便の誘致の件で、先日、「富山空港国際定期便開設促進協議会」で北島議長がご発言なさったのですが、石川県のほうで、富山空港と小松空港を比較して小松空港の優位性をアピールするようなチラシなどをお作りになって中国の航空関係者に配布されたという話をおっしゃったのですが、この件は知事も確認されていらっしゃるのかどうか。あと、そのあたりについて何かコメントがいただけるようでしたらお願いしたいと思います。

 活発に活動している石川県に対して、富山県でも何か同じような、例えば画期的なアイデア、今考えていらっしゃることは何かないか。例えば石川県では隣県の福井県に誘致の協力を要請する活動もやっていらっしゃいますが、富山県で岐阜県の飛騨地方、新潟県の上越地方などに協力を呼びかけるとか、そういうお考えとか、何かお考えになっていらっしゃることはないかということです。お願いします。

●知事
 中国に行きましたときに石川県の誘致活動の状況も聞きました。いろいろな資料を提供しておられることも分かりました。関係の皆さんの中には、中国へ来て隣県のいろいろなことを言うのはいかがか、そういうやり方はおかしいのではないかと言う人がいましたし、中国へ行って自分の県のいい点を強調するのは一向にかまわないと思いますが、中国へ行ってまでいろいろなことを言うのはいかがか、それは誘致活動の仕方としては、先ほど申し上げたような皆さん方の意見もありますが、そういう点は考えなければいけないのではないかと思います。

 みんなで力を合わせて北陸新幹線などにも取り組んできているわけですから、みんなでこれからも協力をしなければならないと思いますし、いろいろな活動について競合する場合には、それぞれが自分のいい点を主張すればいいということです。

 例えば、富山県であれば、私が申し上げているのは、富山県は日本でいちばん住みよい県であるということ、2番目には、富山県は中国と最も友好に近い感じで、モデル県としてもいろいろな協力と友好提携を進めている。3番目には、大連便などが既に富山空港から就航している。チャーター便についても既に2年前に富山県はもう43便を飛ばしている。そういう実績がある。今また覚書が結ばれているから、お互いにその実現に向けて努力をしなければいけないのではないかということを申し上げています。私はそういう正攻法の誘致活動を進めることが非常に大事ではないかと思っています。

 あまりお隣のいろいろな話をとやかく言うのはどうかと思いますから申し上げませんが、いずれにせよ、きちんとした誘致活動であるべきではないかと思っています。

 福井県との問題についても、今、南越までのいろいろな誘致活動を力を合わせて努力をしているわけですが、それに水を差すのではないかということを言う人がいます。私はよく分かりませんが、いろいろなことを心配する人がいるわけです。私は、みんなが力を合わせてこれからも努力をすることが大事だと思いますから、あまり共同活動に水を差すような、いわば問題が起こるようなことについてはいろいろ考えなければいけないのではないかという、そういう人たちの意見があるということをこの機会にご紹介を申し上げておきます。

 いずれにせよ、これから富山県として何かいいアイデアはないかということですが、正攻法できちんといろいろやっている。これが最上の案だと思いますが、もう少しうまいことを考えなければいけないのかもしれませんね。確かに富山県はあまりスタンドプレイ的なこともやりませんし、やり方が地味ですから、もう少し考えなければいけないのかもしれませんが、みんなでまた相談してみます。

●知事
 皆様、今年1年ありがとうございました。厳しくかわいがっていただきましてお礼を申し上げます。

 この「富山県の姿」はぜひ、年末年始の読み物にでも使っていただけると実は大変ありがたいと思います。いろいろな調査項目がたくさんありますから、いろいろなものを取っていただいても面白い記事になるものが見受けられるように思いますので、また皆さん方のご配慮をお願いしたいと思います。

 今日は皆さん、ありがとうございました。今年1年、ありがとうございました。どうぞお元気でいいお年をお迎えになりますように、本当にありがとうございました。

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