富山県ホームページ メニューを飛ばして本文へ

メニュー


検索


本文

ホーム > 組織別案内 > 経営管理部 広報課 > 知事の県政レポート【〜平成17年度】 > 県政レポート第5号 [平成17年3月3日]

知事室へようこそWelcome to the Governor's Office

知事の県政レポート【〜平成17年度】

2016年10月24日

知事室 目次

県政レポート第5号 [平成17年3月3日]

アメリカンホーム保険との調印式で関係の皆さんと手を組む知事 こんにちは。石井隆一です。

 昨日、世界の保険・金融サービス業界のリーダーであるアメリカン・インターナショナル・グループ「AIG」の日本における主要な損害保険会社、アメリカンホーム保険(上田昌孝会長)と、「本年7月に富山市のタワー111にコールセンターを新設する」旨の立地協定を結ぶこととし、正式発表しました。調印式は、地元富山市にも参加してもらい、県庁で行いました。

 県としては、かねて昨年8月に立地したAIU保険・日本支社などのコンタクトセンターに続いて、アメリカンホーム保険の立地について働きかけを行ってきましたが、その努力が報われたものです。富山に立地を決めたのは「行政の熱意や支援策もあるが、富山に勤勉でねばり強く有能な人材が多いから」と同社の上田会長が記者会見で発言され、大変うれしく思いました。

平成17年度予算案の発表を行う知事 さて、昨年11月以来、新年度に向けての予算案の編成などに取組んで参りましたが、先日、まとまり、2月21日には新年度に取り組む行政改革について、22日には新年度予算案を、それぞれ記者発表することができました。(詳細については記者会見のページをご覧下さい。)28日には予算案を県議会に提案するとともに、本会議場で提案理由を約50分余り説明したところです。今回の県政レポートでは、これまでの経過と私の考え方について申し上げたいと思います。

 知事就任後、初めての通年予算となる平成17年度予算案の編成作業を通して、「富山県財政は想定した以上に厳しい状況にある」とあらためて痛感しました。

 1月下旬からの知事査定が始まる段階で、新年度の財源不足額は約260億円となっていました。厳しい要求基準(シーリング)の設定や各部局の節減努力により、昨年11月時点で約400億円と見込まれた財源不足をかなり圧縮できたわけですが、依然として巨額です。一般会計の予算規模約5,500億円、うち地方税、地方交付税等からなる標準財政規模約2,500億円の富山県では、実質収支で約125億円の赤字が出れば財政再建団体(民間企業でいえば会社更生法の適用を受ける倒産の状況)に陥るのです。私自身、これまで国や地方公共団体の第一線で財政の様々な課題に取り組んできましたが、その経験からみても富山県が抱える財源不足額は大きく深刻です。

 こうした財政状況に陥った直接の重要な要因は、16年度において地方交付税等の総額が前年度よりも2.9兆円、12%も削減されたいわば「2.9 兆円ショック」によるものです。地方交付税は地方公共団体の主要な財源ですので、全国の多くの地方団体が予算編成に大変苦慮しました。県政レポート第2号でも説明しましたように、地方交付税総額の更なる削減という事態は防げましたものの、このマイナスは17年度においても回復されませんでした。

 それに加えて、景気が回復基調にあるとされながらも、なお景気の停滞感が根強く、大幅な税収増が期待できない一方で、高齢化などにより福祉・医療関係経費の増加が続きます。特に、富山県はこれまで多くの県民ニーズに対応して様々な事業を実施してきましたので、社会資本整備の水準や福祉、医療、教育、文化等の行政サービスの水準は全国的にみても高いレベルとなっており、そうしたことの結果、県財政における歳入・歳出の構造的なギャップも大変大きくなっているといえます。

 このような現実に直面して、私も今後の見通し、可能な様々な対応策について検討し、考えましたが、あえて「財政再建」と「元気とやまの創造」という二兎を追うことを決断いたしました。「二兎を追う者一兎をも得ず」ということわざがありますが、財政再建に着手するのが遅れれば取り返しがつきませんし、一方で歳出予算の一律大幅削減などの手法に頼ったのでは、財政のみでなく県政全般に縮み志向がまん延し、世界に羽ばたく「元気とやまの創造」を通じて「県民の自立と幸せ」を実現することをマニフェストでお約束した私の責任を果たすことができないからです。

【財政再建に向けて】

2月定例県議会本会議で提案理由説明を行う知事 しかし、上記に述べた大きな財源不足を解消することは容易ではありません。知事査定では、歳入歳出をすべて基本から見直すこととしましたが、なお、財源不足額が約230億円残りました。

 この構造的な財源不足は、単年度で解消できる性格のものではないため、県政レポート第4号でも述べましたように、異例のことではありますが職員の給与を3年間引き下げることとするとともに、今後県民の皆さんの理解と協力を得ながら、中期的に財政健全化に取り組むこととしました。

 すなわち、新年度早々に、有識者などをメンバーとする行財政改革のための委員会を設置し、今後の財政再建、行政改革の基本的な方向、分野ごとの重要課題と見直しのあり方、方向等について検討の上、ご意見をいただくとともに、タウンミーティングの際などに幅広い県民の皆さんのご意見をお聴きすることとしています。

 こうした取組みにより、県の事務・事業のあり方の聖域なき見直しを行い、極力歳出を抑制、削減する方向で検討することとしています。また、5年間で10%を目標に職員定数の削減を行うこととし、出先機関を含め県の組織体制の見直し、アウトソーシング、外郭団体の統合・事業縮小などに取り組むこととしています。こうした県の行政改革、スリム化、効率化を、可能な限り民間の知恵、力の活用、ひいては元気とやま創りにもつながる方向で進めたいと考えています。さらに、国に対して必要な税財政制度の改正や地方団体の意見を十分反映した地方財政対策の実現を提言し、必要な税財源の確保に引き続き努力していく考えです。

【「元気とやま」の創造】

県議会代表質問のため本会議場へ向かう知事 予算編成に当たっては、財政健全化、効率化に取り組む一方、「元気とやま」創造のために必要な種をまき、今後の目指すべき方向、道筋をできるだけ明らかにしていくことにも心がけました。

 その際、参考にさせていただいたのはなんといっても県民の方々からの現場、生活に密着したご意見です。昨年から実施しているタウンミーティング、中小企業との緊急対話でいただいたご意見、提言を予算化した事業は150を超えています。また、各部局の職員も新たに設けた10億円の特別要求枠を活用して知恵を絞って新規施策を立案してくれました。これらの結果、予算規模はマイナスとなりましたが、新規事業は昨年並みを超える229本を盛り込むことができました。

 新年度はこれらの事業により「元気とやま」の基礎づくりを行うともに、「現場の声や納税者の目線」、「スピード」を重視し、今後目指すべき方向についても未来志向で、かつ、「総合戦略」の観点に立って検討していきたいと考えています。

 そのため、行政改革の一環として新たに「知事政策室」を設置するなどの機構改革も積極的に行うこととしました。従来、ややもすると各部局毎の縦割り的な弊害もないとはいえず、未来を見据えた総合的な戦略を持ってスピーディーに事業を展開するという意識が十分ではなかったようにも思えます。今般の組織機構の改革により、少子化対策・子育て支援、新幹線開業を見据えた広域まちづくり、地域の活性化、観光振興、総合交通政策などの重要課題に対してもこれまで以上に的確に対応することが可能になると考えています。

 以上「財政再建」と「元気とやま」についてそれぞれ述べさせていただきましたが、この一見相矛盾する二つの課題を両立させるためのキーワードの一つは「県庁の自己変革」だと考えています。

 この10年余り、わが国も世界も時代の大きな転換期にあり、少子・高齢化の進展と人口減少時代の到来、グローバル化や情報化の進展、価値観の多様化など、県政をとりまく環境は非常なスピードで変化しています。県庁自身も変わらなければ、時代の変化に追いつけず的確な対応も出来ません。「現場重視で効率的」、「スピード重視」、「総合戦略」、いずれの点でも、県民の皆様から「県庁も県政も変わった」と言っていただけるよう、私自ら先頭に立って取り組んでまいります。

 いよいよ今日から、新年度の予算案や条例案をご審議いただく県議会2月定例会の代表質問も始まりました。県議会議員の皆様方とも大いに意見をかわし、ともに手を携えて世界に羽ばたく「元気とやま」の創造、県民の自立と幸せの充実に取り組んでまいります。

 県民の皆様の一層のご理解とご支援を心からお願いします。

                            富山県知事 石井 隆一

【 情報発信元 】
経営管理部 広報課 電話:076-444-8909  [ お問い合わせフォーム