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知事記者会見[平成18年度]

2016年12月2日

知事室 目次

知事記者発表要旨[平成19年2月20日]

◆日時 平成19年2月20日(火) 午前10時30分〜午後0時20分
◆場所 県議会議事堂大会議室

1. 知事からの発表事項
  平成19年度当初予算(案)について
※配付資料は関連リンクをご覧ください。

2.質疑応答

【知事からの発表事項】

記者会見で説明をする知事 それでは、19年度の予算の発表をさせていただきたいと思います。 最初に、資料1をごらんいただきたいと思います。19年度の一般会計予算のポイントというのがあると思いますが、端的に言いますと、これまで財政再建と元気とやまの創造の両立ということでやってきたのですが、今度の予算では、財政再建に配慮しながらも、元気とやまの創造のほうに軸足を置いて、そういう意味では攻めの予算編成ということを心がけたつもりです。

 就任の際に、約400億円の実質財源不足ということでありましたので、この2年余りは、何とかこれを打開して健全な財政体質に戻し、県財政の破綻をいかに防ぐかということと、同時に、元気とやまの創造にも努力してきました。財政赤字のほうはおかげさまで、400億円と言っておりましたのが、昨年の秋時点で190億円になりました。何とか当面の財政不足はカバーしつつ、積極的な攻めの予算が編成できる基盤もできたと思っております。

 まず、予算総額ですが、お手元にありますように5,294億1300万円で、対前年度比0.7%増としております。これは8年ぶりにプラス予算でありまして、国全体の地方財政計画がマイナス0.0%ということになっておりますので、そういった面でも前向きの姿勢が出ただろうと思います。また、新幹線を除きますとマイナス0.2%に抑制したという面もありまして、私としては従来以上に元気とやまの創造に軸足を移した攻めの予算であり、しかし、財政再建にもそれなりに配慮をしたと思っております。

 資料を見ていただきますと、「元気とやま創造枠」は20億円組みましたが、後ほど内容をご説明しますように、活力、未来、安心の分野で非常に多くの新規予算、前向きの予算を組むことができたと思っております。

 それから、一昨年以来、いろいろ県民の皆さんとともに議論してまいりまして、昨年の6月に「水と緑の森づくり税」の条例が制定されたのですが、これにつきましてもこの4月から税収が入ってまいります。県民の皆さんから頂く税金ですから、2.7億円を里山再生、みどりの森再生等々について使わせていただこうと思っております。

 二つめは県の発展基盤の基礎となります社会資本整備の推進についてですが、1,020億円で、前年度に比べましてこれも0.2%増ということであります。国の公共事業がマイナス3.5%ですから、今回は社会資本整備にもかなり力を入れたわけであります。内容としては、もちろん新幹線の要素が非常に大きいわけです。

 その下を見ていただきますと、公共・主要県単事業は996億円、前年度に比べますとマイナス1.6%ですが、新幹線を除きますと864億円で、対前年度6.7%の減となっております。

 新幹線につきましては、負担金の部分で86億円が132億円となり、46億円負担金が増えたことになります。新幹線の事業が全面的に進むというのは大変にうれしいことですが、同時に財政負担も増えてきます。それから、富山駅付近の連続立体交差ですとか、富山大橋、国道8号バイパス、主要地方道黒部宇奈月線、あるいは新湊大橋等々、ここに挙がっているような事業を着実に進めていきたい。また、道路、河川などの主要県単独事業についても15億円の増ということで、従来以上に積極的に取り組むことにいたしました。

 それから、ここしばらく財政が非常に厳しいということで、先行きを見ながら計画的な取り組みをしてきたわけですが、いよいよ黒部学園についても改築に向けて事業費を計上する。また、総合衛生学院、福野職業能力開発センターの改修をする。また、富山西警察署の整備、県立学校の耐震改修の推進、女性相談センターの移転改築をするといったようなことに力を入れております。

 それから、財政健全化の推進についてですが、17年度の予算編成前には約400億円の財源不足ということでしたが、18年度に180億円まで落ちまして、今回は165億円ぐらいまで実質財政赤字を圧縮することができました。臨時的な給与の削減、職員数の削減、公の施設の見直し、県単補助金・事務事業の見直しといったようなことが対策の内容であります。

 19年度予算では、社会保障関係費が約18億円増えるとか、退職手当も26億円増えるとかといったようなことがございましたが、新幹線の負担金を除きますと、予算総額はマイナス0.2%に抑制できました。これは、それなりの財政健全化の努力が生きていると思っております。

 また、新幹線を含めますと0.7%増になりますが、19年度の新幹線整備事業費負担金132億円という数字は大変な数字でありまして、分かりやすく言いますと、例えば、ライトレールは全部で68億円ほどかかっていますが、国の補助金や県の補助金(10億円ほど)を除くと富山市の負担が31億円ですから、大体その4倍ぐらいの負担を1年間でするということになるわけです。こういう状況がこれからも続きますし、また、ピーク時には二百数十億、300億円近くになるだろうと思われますので、単に400億円の財源不足を減らすというだけではなく、こうした巨大な新幹線の負担に耐えられる財政体質をいかに作るかというのがこの2年数か月の私の苦心だったわけでありますが、そういった努力が少しずつ生きていると思っております。

 新幹線を除く県債発行額は19年度637億円で、対前年度4億円減っておりますし、新幹線を除く県債残高も9,402億円で、対前年度55億円減っているということであります。しかし、新幹線を含めますと、発行額で41億円増えており、残高でも61億円増えるということになります。

 それから、元金ベースのプライマリーバランスですが、これも新幹線を除いた場合は65億円から78億円ということで、13億円よくなる。しかし、新幹線を含めますと、昨年ようやくマイナス4億円まで縮まったのですが、今回マイナス39億円まで拡大して、(新幹線を含めると)35億円悪化するということになります。ちなみに元金ベースのプライマリーバランスというのは、地方債の返済額のうち、元金の返済額と新たな地方債の発行額を比較した数字です。

 それから、公債費負担の低減というところを見ていただきますと、公債費負担は908億円で、18年度よりも4億円、0.5%落ちているということであります。これも、財政硬直化を防ぐために、これまでなるべく新規投資を抑制してきたことの成果でありまして、ちなみに平成16年、17年、18年を見ていただきますと、だんだん公債費の対前年度伸び率が減ってきて、今年はようやくマイナスになりました。ただ、これから3年後、5年後と考えていきますと、当然新幹線の巨大な投資が増えてまいりますから、そういう点では公債費負担も増大を免れないと思います。新幹線は平成26年度末には完成しますが、それまでの約7年、新幹線は積極的に進めなければなりません。財政負担は厳しいのですが、この難しい課題を乗り越える見通しが立ってきていると思っています。

 それから、資料2をごらんいただきますと、19年度の収支見通しと財源対策です。今申し上げましたように、16年の11月では400億円の財源不足でしたが、17年度に231億円、18年度の予算編成後で180億円ということでありました。その後、昨年の11月時点で190億円の財源不足ということになったわけですが、実は、この表にありますように、8月の総務省の仮試算よりも地方交付税と臨時財政対策債を合わせてざっと80億円減ったとか、一方で税収等の歳入の精査で県税等が少し確保できたということで、差し引き40億円、さらに財源不足が増えました。そのため、いったんは230億円まで財源不足が増えましたが、マイナスシーリングでありますとか行政改革による節減、事業の見直し、基金の活用等で165億円まで構造的財源不足を圧縮しまして、最終的には給与の臨時的削減の継続と基金の崩し、それから、今後の行政改革の推進について国にも説明しまして行政改革推進債、また退職手当債の発行をすることによって、この構造的な財源不足を補填したということであります。

 1枚おめくりいただきますと、230億円の財源不足対策の内訳として歳出と歳入それぞれの不足額が挙がっておりますが、これを今申し上げたようなことで節減をしたということで、白抜きの部分が歳出削減・歳入確保の第一段階の努力で、残った構造的財源不足を補ったのが、網掛けの給与の臨時的削減ですとか歳入の面で言うと基金の取り崩しとか、県債の発行ということになるわけであります。

 それから、資料3をごらんいただきますと、これは18年度当初からの中期的な財政見通しになっておりますので、後ほどまたよくごらんいただきたいと思いますが、もう1枚おめくりいただきますと、平成17年予算編成以前からの財源不足があります。このときに400億円の財源不足だったのが、先ほど申し上げましたように、17年に231億円、18年に180億円までいって、今回、先ほど申し上げたような出入りがございまして、一時230億円まで財源不足が増えましたが、何とか165億円まで収めた。来年20年、21年以降も構造的財源不足はまだ増えて、200億円ちょっと超しますが、何とかこの財政危機を乗り越えて、再建に向けて前進しながら、世界に羽ばたく元気とやまづくりが何とかできるのではないかという気持ちでおります。

 資料4は省略させていただきます。今大体申し上げたようなことが、もう少し丁寧に書いてあるわけであります。

 次に資料5をごらんいただきますと、今回、元気とやまの創造ということで、ご承知のように一昨年から総合計画審議会も開催してまいりまして、この3月に総合計画を策定する予定にもなっておりますが、大体内容が固まってまいりましたので、早く実行できるものはこの19年度の当初予算から盛り込んでいこうというふうにしております。それと同時に、就任以来、タウンミーティングや中小企業の皆さんとの対話、ふれあい対話など、いろいろなことをやってまいりましたし、元気とやま目安箱にもいろいろなご意見を頂いていますから、そういったものを踏まえて予算編成を行った、その中の元気とやま創造枠、あるいはその関連でどんな重要事業を組んでいるか、目ぼしいもの、目新しいものを中心に説明した資料であります。

 1枚おめくりいただきますと、活力、未来、安心という三つの柱でくくっております。目新しいところを見ていただきますと、1ページ、経済・産業の振興では、創造枠のほうのバイオクラスター形成促進事業。これは今、文部科学省からとやま医薬バイオクラスターに毎年5億円もらってやっていますが、19年度で一応最終年度になりますので、ポストとやま医薬バイオクラスターに結びつくことを期待した次の研究テーマについて、大学、県の工業技術センター等の試験機関、また企業との共同研究をやっていこうというものであります。

 また、海外クラスター連携促進事業というのが新規に挙がっていますが、これは、とやま医薬バイオクラスターと旧東ドイツのイエナという都市のバイオクラスターとの共同研究であります。このイエナというところは、ご存じの方が多いのではないかと思いますが、カメラや顕微鏡のレンズの世界的メーカー、光学機器のカール・ツアイス社の本社があるところです。人口10万人ぐらいの都市なのですが、このカールツァイス社の本社、プラス、バイオ企業が40社ぐらいあるというなかなか面白いところでありまして、こういったところとの共同研究、連携をやっていきたい。

 それから、これからはロボット開発ということが大事でありますから、幸い富山県内にも、いやし系のロボットのパロ、不二越さんの産業用ロボットなど、いろいろありますが、名古屋大学や東京大学などいろいろなところに大変優秀な富山県出身の学者がいらっしゃいますので、次世代ロボット技術開発を産学官でやりたい。

 それから、少し飛びまして、建設業新分野進出等サポート事業。今回、公共事業や県単独事業は、できるだけ努力をして、必要なものは県民の皆さんのために確保したわけですが、しかし、大きな流れとして国が公共事業の縮減ということをこれからも続けるという方針でありますから、建設業の新しい分野への進出、企業合併・連携を進めてもらう。また、成果を上げた企業を表彰する。それから、いろいろな相談会をやるということを思い切って進めたいと思っております。

 一つ飛びまして、TLO連携推進事業というのは、昨年から検討しておりましたが、この4月に富山大学でTLOを設けて、県が持っている特許、あるいは民間、富山大学などもそうですが、県立大学とか工業試験場、その特許の技術移転業務、ニーズの掘り起こしをここで委託してやってもらう。富山大学と連携して、また企業とも連携して進めていくということであります。

 二つほど飛びまして、とやま立地環境体験会開催事業とありますが、今までも、先端産業懇談会というと、こちらから東京や大阪、名古屋に出掛けていっていたのですが、向こうからももっと県内に来てもらって現場で説明をしようということで、そういう意味では初めての試みです。先駆的には昨年、京都工業会が来てくれまして、島津製作所の会長さんはじめたくさん見えたのですが、今回、そういうことをもっとこちらから更に積極的に仕掛けていこうということであります。

 三つほど飛びまして、北東アジアビジネス開拓事業、北東アジア経済フォーラム開催事業があります。民間企業と連携しながら、環日本海時代にふさわしい経済政策を取っていこうと思っております。

 1枚めくって次のページをごらんいただきますと、農林水産業の振興では、がんばる女性農業者支援事業。今、農村に行きますと、男性も元気なのですが、女性が元気なのです。なかなか意欲があって、ビジネスにも目覚めて非常に意欲的な方が多い。直売所などでも女性が非常に中心になって活気がある。こういったところを一生懸命応援したい。

 それから、農業ニューリーダー育成事業ということで、若手の農業経営者を、男女を問わず応援する。これまでのような研修もいいのですが、さらにその上の、一種の農業版ビジネススクールのようなものを、まだ試行段階ですが、行いたい。

 それから、農林水産物海外市場開拓や、「越中とやま食の王国」づくりといったようなことにも力を入れていきたいと思います。

 それから、チューリップ関係は右のほうの関連する重要事業に挙がっていますし、少し上のほうに戻りますが、主要農作物優良種子対策事業というものがありますが、もともと富山は全国一の種もみの生産地なので、力を入れていきたいということであります。畜産についても力を入れることにしております。

 それから、観光については後で補足資料が出ますけれども、新しい観光キャッチフレーズ・シンボルマークのキャンペーンですとか、越中料理のブランド化、今度2月にコンテストをやりますが、さらにそれを普及させていく。

 その下のとやまの『みち観光』創出事業というのは、道路自体が今や観光資源ではないかという考え方で、道路なりその沿線の優れた景観を有する箇所などを掘り起こしてアピールしていくということであります。

 そのほか、空港活性化とか、右側ではおもてなしをもっと工夫してもらおう、いきいき富山館にもっと力を入れようというようなのもやっております。

 もう1枚おめくりいただきますと、観光関係が続きますが、国際・産業観光施設魅力アップ支援事業といったことも積極的にやっていきたいと思います。このあたりは、また後ほど簡単に説明したいと思います。

 それから、この3ページの中ほどを見ていただきますと、ポートセールス・伏木富山港利用拡大支援事業、その下に伏木富山港港湾計画検討調査事業、右側のほうに富山港の上屋建設、ポートセールスなどがあります。

 昨年の秋、いろいろな企業に調査してみますと、企業は輸入あるいは輸出商品を持っているけれども、半分ぐらいしか伏木富山港を使っていないのです。使い勝手が悪いとか何らかの理由で、神戸港や名古屋港など、ほかの港に行ってしまう。これらの港は一見便利に見えるけれども、陸路では非常にコストがかかります。同じ中国、韓国、あるいは北米に運ぶにしても、海路のほうが安いということをアピールすると同時に、従来なかった考え方ですが、ガントリークレーンの使用料をまける、あるいはコンテナの量を1個増やしてもらえば奨励金を出す、こういったような新しい考え方で、ほかの港との競争で少し差がついているような部分を埋めるとか、あるいは伏木富山港を優位に立たせるといったことをやりまして、荷物が増えなければ港は発展しない、港に船が寄らないから荷物が来ないという悪循環を何とか断ち切りたいと考えています。

 それから、富山空港についてですが、雪が多い年に就航率がもうひとつだという話もありますから、気象レーダーを設置しまして、その調査研究をして、なるべく就航率が上がるようにしたいと思っております。

 それから、3ページの下のほうは中心市街地関係でありまして、中心市街地活性化基本計画ステップアップ事業です。1号認定を受けた富山市についてはもちろん大いに頑張っていただきたいし、応援もしますが、私はさらに高岡を早く国の認定に持っていきたいと考えております。高岡市長にも昨年以来、ぜひ頑張っていただくようにと言っていますし、いろいろな意味で応援していきたい。

 それから、それ以外の商店街についてもがんばる商店街支援事業等でやっていただいておりますし、富山駅周辺については、環水公園等賑わいづくり事業で県都にふさわしい空間になるよう、また、全国でも珍しい環水公園として、にぎわいの場所になるようにしたいと思います。

 それから、4ページは子育て関係であります。子育てシニアサポート事業、これはシニア世代のボランティア人材の活用という視点もあります。それから、子育て応援団を引き続き拡充していきたいと思います。それから、従来からやっていた放課後児童クラブ事業、また、県独自にやってきました、とやまっ子さんさん広場、とやまっ子子育てミニサロン、子育てたすけ愛事業、こういうところに力を入れたい。右の上にも地域子育て支援センター設置事業などがありますが、引き続き努力・拡充をしていきたいと思っております。

 それから、女性が仕事を持つというケースが非常に増え、職場における仕事と子育ての両立というのは非常に大切になってきますので、子育てを応援する企業に対するインセンティブが何か欲しいという声が多くあります。国では、事業所内保育所などを作ったら企業の法人税が減税になるという仕組みができたところですが、県では、そのような子育て応援企業が人材確保するときには企業説明会を支援するとか、企業が少しインセンティブをもてるようにしてあげたい。

 それから、お父さんの子育て参加普及事業とか、企業の子育てバックアップ支援事業、事業所内保育所関係、児童虐待防止というようなことも新たにやっていこうと思います。

 それから、庁内でもだいぶん議論しまして、また、県民の皆さんのご意見も聞いたのですが、今回、とやまで愛サポート事業というのを行うことにしました。これは、男女の出会いを支援するサポーターを募集・登録してネットワーク化を進めていくものです。民間のそういうお気持ちのある人、熱意のある人を募集して登録し、ネットワーク化するとともに、また、従来からやっていましたNPOなどが行う男女の出会いの場を提供するイベント情報をホームページなどで広く周知するなど、これらについても努力していきたいと思います。

 それから、もう一つ、不妊治療費助成事業であります。これは現在も保険対象外なのですが、従来、国が10万円出すものに県が5万円上乗せしてきたのです。実際にかかる費用は15万円で済む場合もあるかもしれませんが、20万円ぐらいかかる場合もあります。このたび、1回だけだったのを国が2回まで出すというふうにしましたので、県も1回5万円を上乗せするだけではなくて、2回とも上乗せしようということであります。やはり人の命、お子さんをせっかく持ちたいという県民の皆さんの切実な要望におこたえしたいということであります。

 その下は、親を学び伝える学習プログラム。非常に家庭の教育力の低下ということが言われていますので、努力をしていきたいと思います。

 一つ飛びまして、とやま型学び育成支援事業です。教育県富山といわれているわけですから、改めて今回の全国的な学力・学習状況調査の結果を踏まえて、これを分析して、さらにいい方向に持っていきたいと思います。

 それから、いじめ総合対策についても、スーパーバイザーの設置などいろいろなことで努力したいと思いますし、その右下の関連する一般事業のところに、スクールカウンセラー配置事業というのがありますが、県内全部の公立中学校にスクールカウンセラーを配置して、いじめ問題等に対応したいと思います。また、学校の先生の教育力の向上も大事ですので、教師力向上支援事業というのも始めることにしております。

 また特別枠のほうに戻っていただきますと、県立大学は今、短大部門がありますが、これを4年制にしたらどうかという議論がありますので、検討会を始めるわけであります。

 また、学問の振興、学術の振興を通じて富山県の活性化を図りたいということもありまして、学会等開催費補助金というものを、もっと使いやすいようにしたいと思っております。結局、いい学会は東京とか大阪に進出するので、これらを富山に持ってくるというのはそれなりのパワーと情熱が必要ですが、国内外で知名度の高い人が集まれば、さまざまな地域に刺激があって活性化しますので、努力していきたいと思います。

 その下は、はつらつ学びのリーダー育成事業。やはり団塊の世代の皆さんは社会参加したい人が非常に多いので、こういった皆さんにボランティアのリーダーになってもらう。その下の地域活力再生公民館事業なども同じような問題意識であります。

 5ページを見ていただきますと、若者自立支援関係と人材確保が冒頭に出ております。人材のUターンについてはさらに努力していきたいと思います。これまでは、東京、大阪、名古屋へこちらから出向いてUターン就職促進のためのセミナーを実施したりしているのですが、人材不足が非常に強まっていますから、さらに一歩進めて、首都圏等企業人材確保事業というものをやって、首都圏などの大学約70校を訪問し、県内の中小企業の技術力などを情報提供するとともに、学内セミナー等の情報を県内企業へ提供することにしております。

 それから、Iターン就職促進事業。必ずしも県内の出身者でなくても、県外出身者でも、ぜひ富山県に来てほしいという努力をしたいと思います。

 その下のシルバー人材センターしごと開拓支援事業とか、二つ飛びましてアクティブシニア支援事業。こういったところは、中高年齢者の皆さんのさまざまな活動を支援しようということであります。

 一つ飛びまして、とやまの女性チャレンジ総合支援事業。これも女性の管理職登用とか資質向上といったようなこと、それから、積極的に女性を登用している民間企業を表彰するといったようなことも考えております。

 その下は文化関係で、世界こども舞台芸術祭、あるいは日露文化交流(タガンカ劇場との共同事業)など、国際的にも注目される事業をやっていこうと思っております。

 それから、下のほうにあるシモン・ゴールドベルク記念音楽祭支援事業です。これは去年の音楽祭が大変よかったということと、また、シモン・ゴールドベルクさんの美術品なども頂いた経緯もありますから、県としても昨年以上に本腰を入れて応援しようと思っております。

 それから、南砺市いなみ国際木彫刻キャンプ。4年に一度開催されるこの行事を支援したいと思っていますし、その右側に、墨画のトリエンナーレ。これも3年に一度開催されますが、力を入れたいと思います。なお、その一つ上ですが、新県民美術展なども開催したいと思います。

 それから、四つ、五つ上に女性相談センターの整備事業がございます。初めは財政が厳しい中ですから既存の建物の有効活用ということも考えましたが、意外と費用がかかりますので、この際、移転・改築をしよう。特に警察署の近くにもっていって安全なところにしよう、また県産材を活用しようということで、そういう予算措置をしております。

 6ページは文化関係の残りですが、右側にあります近代美術館についても、貯蔵品は立派だけれども県民の皆さんが入りにくいという話もあるようですので、もう少し親しみやすい近代美術館になるように努力をしたいと思います。

 それから、多文化共生関係。これは外国人の方との共生の関係の予算です。

 それから、くらしたい国づくりも、後ほど補完資料で簡単に説明しますけれども、主要な項目に挙げております。

 それから、高岡の世界遺産、立山黒部の世界遺産、それぞれ応援していきたい、調査していきたいと思います。

 それから、下から四つめに良好な沿道景観づくりモデル事業というのがあります。せっかく富山に来ても自然は美しいけれども都市の景観が今ひとつとおっしゃる方も多いので、一昨年から検討会もやっておりましたが、富山市で言いますと国道41号線の上袋、高岡市で言いますと駅南から二塚に行くところをモデル地区にして具体的に進めたいと考えています。こんなふうに進めているのは全国でも非常に少なく、珍しいのではないかと思います。以下、屋外広告物の適正化等も進めてまいりたいと思います。

 7ページにはエコ農業関係もありますが、一つ話題になるとしますと、安心で美しい郷づくり事業というのがあります。これは、クマが出てきて人に害をなしますが、それを防ぐ緩衝地帯が必要だということで、そこに牛を放牧したり、お花畑を作ったりして、それがまた美しい農村づくりにもつながる。

 それから、グリーンツーリズム関係も努力していきたいと思います。花のまちづくりもいろいろ新しい試みをすることにしております。水と緑の森づくりは、どこかでお話ししたいと思います。

 8ページは健康づくり、医療ですが、世論調査をやりますと、やはり医療の充実、高齢者福祉の充実というのが県政に対する要望の1番、2番でありますので、まず、医学生の確保のために医学生等修学資金貸与事業を拡大します。従来の小児科、産科、麻酔科だけではなくて、新たに県内の公的病院で勤務を志望する学生に対して修学資金を貸与するといったような場合は、その返済を免除するという仕組みにしたいと思います。

 それから、医学生等県内就職推進事業ということです。みんな大都市に行ってしまうという話がありますので、情報提供をしっかりする。学習、実習機会をもっとPRする。

 それから、富山型後期研修医確保対策事業というのは、個々の公的病院だと症例が少ないといったようなことでなかなか研修に来てくれないということがありますので、症例が多い中央病院で医師の研修をする。中央病院と県内の各公的病院でネットを組みまして、後期の研修医を確保するということであります。女性医師についてもこういった対策を講じる。

 それから、看護師も、足りないとか、せっかく職場に入られても仕事がきついといったような理由でお辞めになる方が多いということもありますので、ここに挙がっているような対策を総合的に講じることにしておりますし、また、中堅の看護師さんの意欲を高めるために認定看護師研修に対する補助制度というのを拡充することにしております。

 それから、その下のバイオテクノロジー連携研究推進事業。今度、国内だけではなくて国際的にも非常に著名な先生に富山県に来ていただいて、富山県のある立場になっていただくと同時に、富山大学に免疫バイオ・創薬探索研究講座というものを作って、そこで国際的にも注目をされている研究、バイオを活用した創薬探索研究を大いにやってもらうということであります。経済界も大変喜んでくださると思います。

 その下は、がん関係の対策です。地域がん診療連携拠点病院、PETセンターとも連携して、がんに打ちかつ対策を講じるということであります。

 それから、訪問看護ステーションというのも地域看護、地域医療が大事な時代になっておりますので、努力していきたい。

 それから、終末期医療についてですが、現在、国が終末期医療についてのガイドラインを一生懸命作ってくれていまして、大体とりまとめをしていただける見通しですので、それを受けて県内で幅広くお医者さんや患者の皆さん、また一般の方々にシンポジウムをやっていこうと考えております。

 それから、自殺防止の総合対策についても昨年来庁内で検討し、また、有識者が入った協議会を作りましたが、総合的な対策を進めたいと思います。

 その下は、富山県は公民館、体育館の数は多いけれども運動する人が少ないという話がよくありますので、歩こう運動とかメタボリックシンドロームの出前講座、食育運動などに力を入れて進めたいと思っております。

 9ページはスポーツ・レクリエーション関係でして、平成22年度に第23回の全国スポーツ・レクリエーション祭を開催することになっているのですが、この間、鳥取県で開催したところ5日間で全国から3万人も集まったという大変な集まりなので、そういうことをきっかけとして、かねて運動習慣が足りないといわれている富山県民の皆さんの健康のためにも、このスポーツ・レクリエーションを大いに普及していきたいということであります。

 その下にある競技力向上関係の事業、もちろんこれも大事でありますから、努力していきたい。

 それから、障害者の工賃向上支援事業とか、障害者等の起業家育成セミナーといったようなものもここで挙げることにしております。

 それから、黒部学園の改築も関連する重要事業の中ほどに上がっておりますし、また、知的・精神障害者雇用奨励事業といったことも進めることにしております。また、ちょっと戻りますが、中ほどより少し上に、認知症の地域支援体制構築等推進事業といったものも挙がっております。

 それから、8番の自然環境・生活環境関係ですが、ナチュラリストを県では随分養成しているのですが、もっと活躍の場を作ろうということもありまして、自然ふれあい塾というものも開催することにしております。

 また、立山黒部、外国のお客様が随分増えましたが、日本語の表記ばかりだという声もありますので、多くの人に雄大な自然を理解してもらおうということで、外国語の表記を進めていくこととしています。

 また、関連する事業を見ていただきますと、ナチュラリストの活動を支援する。あるいは、ジャパン・ワイルドライフ・フィルムフェスティバル。これも2年に一度開催されますが、今年開催することになっております。

 それから、クマ対策、イノシシ対策、野猿対策ということも力を入れますし、先般、有害鳥獣捕獲体制検討会というのをスタートさせまして、2回行いましたが、そこで早速いろいろないい意見が出ておりますので、まだ途中ですが、間に合うものは予算化しようということで、有害鳥獣捕獲担い手育成推進事業ということで挙げております。特に喜んでもらっているのは、担い手の育成には少しお金がかかるので、それを補助するということとか、講習会も今まで年に1回ぐらいしかなかったのを年2回にするとか、このシンポジウムもそうですが、意外と喜んでいただけるようであります。

 あと、海岸に流木やごみが漂着するという問題がありますので、これも出てきたら対応するということではなくて、あらかじめ一定の予算を組んで迅速に対応するようにしたいと思います。

 それから、ふるさと湧水保全モデル事業、これも全国的に珍しいと思います。よく「水の王国とやま」といわれますが、意欲のある市町村のモデル事業を応援しようということであります。

 10ページにまいりまして、レジ袋ゼロ社会推進事業ですが、これは県内のスーパーやコンビニの皆さんと相談しながら、レジ袋の削減の手法を検討していきます。できれば実際に削減する、試行的にやってみるということを考えております。

 一つ飛びまして、北東アジアとやま環境パートナーシップ推進事業ですが、国際的な環境問題、例えば地球温暖化や環境ごみ、黄砂などがありますので、県でイニシアチブをとって、国際フォーラムを開催しようと思っております。

 その下は、国連大学と連携してエコ・フォーラムを開催する。そのほか、産業廃棄物の再利用的な事業も挙げております。また、「水の大国とやま」夢発信事業ですが、来年、国際水文地質学会という大変権威のある学会が富山県で開かれますので、ぜひこの機会に富山の水をアピールしたい。

 それから、生活交通関係がその下にありますが、まず、地域公共交通活性化・再生調査事業です。交通ICカードシステムの導入に向けた調査検討を行います。また、並行在来線については収支予測調査を行うことにして、着実に進めていきたいと思います。

 それから、「県産材」の家づくり資金融資制度というものを今回初めて作りました。これは無利子でお金を10年間お貸しするというもので、新築の場合は350万円です。実は住宅金融公庫の融資制度で、フラット35というのが大体3500万円ぐらいお金を貸してくれますが、大体、県産材を使うと1割ぐらいコスト高になるようでありますので、1割ぐらいまでは無利子でお貸しする。ぜひこれでもって県産材の有効活用を進めてもらいたいと思います。

 二つほど飛んで、消防学校・防災拠点施設整備基本計画策定事業です。これも一昨年来いろいろ議論してまいりましたが、ようやく基本計画がまとまりましたので、進めていこうということであります。

 あと、関連で右のほうを見てみますと、LRTシステム整備費補助事業です。万葉線などでも導入を従来もやっておられますが、これを応援するとか、下のほうにいきますと、平成20年が飛越地震から150年に当たりますので、これを機会に、安全な県土づくりを進めるということであります。また、高等学校の耐震化等を行うリフレッシュ事業は引き続き努力していきたい。

 最後のページですが、安全なまちづくりカレッジということで、知事政策室と警察が共同で開講する。これも珍しいと思います。

 それから、地区安全なまちづくり推進センターとか、安全なまちづくり推進モデル事業というのを進めたい。特に安全なまちづくり推進モデル事業というのは、例えば、それぞれの地区で知恵を出して、青色回転灯を車でなくて自転車につけてまわるとか、落書きを消すとか、皆さん一生懸命地域のために頑張っていらっしゃるので、そういうものを支援しようということであります。

 それから、強い警察づくりということで、県警も力が入っておりますので、これを応援したい。交通相談員の増員、警察官の増員も挙げてあります。

 あと、消費者トラブルの防止なども、くらしの安全ネットとやま事業で行います。

 それから、右上に北朝鮮拉致問題啓発推進事業。これも、これからも努力してまいりたいと思います。

 大体こんなところですが、最後に一つだけ見ていただきますと、施策テーマ別説明資料というのが資料5の補足資料としてあります。1ページが新産業の創出、起業支援、企業立地の促進関係、2ページが農林水産業の振興関係です。

 3ページが観光の振興・ブランド化ということでありまして、これは商工労働部の所管にかかわらず、知事政策室とか、各分野のものをまとめております。特に広域観光関係では、左下のほうにありますが、新しい観光キャッチフレーズ、シンボルマークを作るというだけではなくて、キャンペーンをする。それから、従来以上に縦軸、岐阜とか愛知とか、せっかく東海北陸自動車道ができるのですから、そういった視点でやっていきたい。それから、もちろん北陸三県との横軸はこれからも努力していきたいと思いますし、また、空港を軸とした連携も進めていきたい。国際観光は先ほども申し上げたとおりです。それから、やはり観光交流基盤の整備、おもてなしの心の醸成というのが大事ですので、従来以上に力を入れたいと思います。産業観光、それから、もちろん定住・半定住も関係するわけであります。

 4ページをごらんいただきますと、これは少子化対策・子育て支援関係で、かねて力を入れていますが、先ほど申し上げましたように、例えば職場における仕事と子育ての両立支援等についても力を入れたいと思いますし、また、明日を担う次世代の育成、男女の出会いの場づくり、それから、せっかくお子さんを作りたくてもできないという不妊治療、こういったところに力を入れていきたい。

 5ページは教育の充実でありまして、小中、高校、大学、地域、家庭といろいろ断面がありますし、また、知性、心の育成、たくましい体、いろいろ分野があるわけですが、縦横で考え方を説明しておりますので、こうしたものもご参考にしていただければと思います。

 6ページが人材の確保と養成で、若者自立支援、U・Iターン、それから、ものづくり人材の育成にも力を入れる。それから、団塊世代対策にも力を入れるということであります。

 7ページが文化の振興でありまして、昨年10月に新世紀とやま文化振興計画というのを作っておりますが、文化活動へ幅広く県民に参加していただく。また、質の高い文化の創造と世界への発信を図る。それから、文化、観光、まちづくり、富山の食、あるいは産業振興とうまくかみ合わせていくということでやっている次第です。

 8ページは「くらしたい国、富山」への定住促進ということで、市町村の役員やNPOなど、いろいろな意欲のある方に入ってもらって協議会を作りまして、この協議会を中心に具体的な相談、受け入れ体制を本格的に整えていきます。昨年来、「ときどき富山県民」調査事業などいろいろなことを行ってきましたが、新たに「とやまマガジン」や「くらしたい国、富山」の全国発信などを行います。また、今でも氷見や、旧新湊や、利賀村などいろいろなところに定住してくださっている方もおられますが、もっと富山県のよさをアピールしてやっていきたいということで、とやま暮らし体験のモデル事業を実施します。それから、「選ばれる富山」にするのにどうしたらいいかを研究します。それから、そのきっかけづくりとして、とやま夏期大学や、とやまツアー・ブラッシュアップ、越中料理ブランド化、グリーンツーリズムといったようなことを行います。

 次のページは、とやまの地域資源の再生ということで、ご覧いただいたら問題意識は十分分かっていただけると思います。

 10ページは「水と緑の森づくり税」でありまして、これは1年半もかけて議論してできたもので、ご存じと思います。

 11ページは、健康づくりの推進と医療の充実ということであります。生活習慣の改善、疾病予防、医療の提供体制の整備、人材確保と資質の向上ということで、先ほど目ぼしいものを幾つかご紹介しましたが、もう一度整理してごらんいただきたいと思います。

 12ページは高齢者福祉と障害者福祉ということで、これも先ほど目ぼしいものはざっとお話ししましたけれども、整理してありますので、ぜひご覧いただければと思います。

 あと、幾つか資料がありますが、大体全体のフレームと基本的考え方、また、各種政策のポイントをお話ししましたので、以上で私からの説明は終わらせていただきます。

【質疑応答】

記者会見で記者と質疑応答する知事●記者
 農業については品目横断的経営安定対策が本格的にスタートするということもあって、農政の戦後最大の転換期とも言われています。この予算案の中でも農業予算はかなり配慮されているようですが、富山県の農業、それからこの予算の中での位置づけを聞かせてください。

●知事
 19年度からの新たな品目横断的経営安定対策ということで、「品目横断集落営農緊急対策事業」などを行います。個人であれば4ヘクタール以上の認定農業者、集落営農であれば20ヘクタール以上の集落営農を増やして、なるべく国の支援対象としてもらうのが基本です。現在、米を作っているところの大体3分の1ぐらいは対象になるというところまで持ってきているのですが、これをできれば何とか5割まで持っていきたい。また、国の制度以上に、県単で、例えば集落営農を進めるときに機械の共同購入や、複式簿記を導入してみんなで会計を一つするための研修の実施などの費用を支援するということに努めておりますし、同時に「がんばる女性農業者」あるいは「農業ニューリーダー」など、明日の農業を担う精鋭を育てていかなければいけないと思っております。

●記者
 将来的に北陸新幹線の県負担分が増え、国の地方交付税の額も不透明なところがある中で、将来的にどのような財政見通しがついているのでしょうか。

●知事
 国が平成16年度に地方交付税や補助金を減らしたことで、県でも400億円の財源不足が出ました。この2年間で財源不足を大分減らしてきましたが、ここに来まして、いよいよ県民の悲願でもある新幹線が本格的に進みだします。そうすると、新幹線の県の負担というのは、約2000億円なのですね。これは本当に大変なのですが、将来的に負担が増えるということが分かっていたので、この2年間、県民の皆さんにご理解いただいて、県財政の体質改善に努めてきたわけです。

 その結果、新幹線さえ除きますとプライマリーバランスも随分よくなってきておりますし、県債発行額も抑制されています。新幹線を計算に入れますと、これからが大変ですが、平成26年度末開業までの7年ぐらいの辛抱なのです。これを耐え抜くような体質もできつつあると思っています。

 また、地方財政対策で、初めはもっと地方交付税を減らすのではないかと非常に危機感を持っていたのですが、全国の知事、知事会、あるいは市長会、町村会などが一緒に団結して努力し、19年度の国の予算なり地方財政対策は、厳しいことは厳しいけれども、最悪の事態といいますか、もっとひどいことになるおそれがあったのを食い止めることができました。

 私は、総理官邸でも、今、非常に重要な課題は、東京とその他の地域の格差が広がっているのをどうするのかということではないかと申し上げました。その点を理解してくださって、例えば交付税も減らし方も一定の範囲になりましたし、それから、例えば地域産業活性化法という法律を早速準備していただいて、当然富山県も対象にしてもらえると思いますし、さかのぼれば、小泉内閣のときに中心市街地活性化法の改正、都市計画法の改正もやってくれて、富山市が1号認定になる。これらの例のように、国にも政策を提言して、基盤はしっかり国に作ってもらう。その上で県が努力すれば何とかいけるのではないかと思います。

 もう一つは、やはり地元の企業の活性化、それと同時に企業立地を進めるという点であります。「財政の健全化」と「元気とやまの創造」は、一見相反するように見えるけれども、実はつながっているのです。元気な富山県にすることで税収が増え、財政健全化につながる。いろいろな計算のしかたがありますが、19年度の県税収入の伸びが、全国の地方財政計画、国が見た地方の税収の伸びの平均値を32億円上回っております。それだけ地元の企業、例えば自動車関連産業とか製薬業にも頑張ってもらっているし、それから、AIGグループとか、日本ゼオンさんとか、あるいは富士ゼロックスさんとか、サンリッツさんとか、いろいろな新しい企業が次々に進出してきてくれるようになった。しかも最先端なことをやってくれている。今度、シャープさんも進出がいよいよ確実になりましたし、私は松下さんについてもいろいろなことを期待しておりますが、そういう状況にあります。

 先ほども申し上げましたように、実は、元気とやまの創造と財政健全化はつながっているのです。どうしても財政健全化というと歳出を削るというところだけにいきがちですが、経済を活性化することにより自前の税収を増やし、自立できるような財政構造にしていくことも重要です。北陸新幹線も目先は大変な財政負担なのだけれども、新幹線建設によって、日本の中での、あるいは環日本海地域での富山県の拠点性を高め、それにより経済を発展させていきたい。それを県民の皆さんとともに実現していきたい、そういう思いでこの予算も作っています。

●記者
 資料では、平成21年度までの財政見通しが示されています。北陸新幹線の負担はピーク時には300億円近くなるということでしたが、22年度以降、財源不足にどのような影響を与えるのか、ピーク時には財源不足がどれくらいになるのかお聞かせください。

●知事
 地方交付税の議論など、国の対応があまりにも不透明なので、現時点では、県民の皆さんにお示しできるようなフレームを作れないというのが正直なところです。

 ただ、今申し上げましたように新幹線の負担は非常に巨額で大変なのだけれども、しかし、財政負担という意味ではあと6〜7年辛抱すればいい話だということです。同時に、それは大変だけれども、巨額な新幹線の負担というのは、実際には、県内の資金循環に寄与しているわけです。

 例えば、生コンなどの建設資材は県内に発注されていますし、工事を請け負うジョイントベンチャーや下請企業にも県内企業が入っており、それが県内経済を下支えしたりしている側面もあります。

 そういったことを相まって考えますと、新幹線の当面の財政負担は確かにきついのだけれども、そのことに耐えられる財政体質になるように、ここ2年数か月頑張ってきましたし、これからもこういう努力をしていけば、それなりの対応ができるということと、また、現実に去年は86億円の負担が今回132億円で一挙にこれだけ増えても、むしろ財政構造赤字を減らす体質にできているわけです。来年は今とあまり新幹線の負担が増えませんが、その次がもう一段増えてくる。だけど、こういう体質改善が進んできていますから、その分がもろに財源不足を増やす方向にならないように、一方で簡素化を進めているところです。

 同時に、新幹線の事業というのは、今言っている数字は県の負担の1/3分のことを言っているわけで、全体は、例えば19年度の事業費は395億円で県の負担は132億円ですが、そのうちの2割弱ぐらいは今でも直接県内企業が受注して工事している。また、ジョイントベンチャーで大手会社がたくさん工事を取っているわけだけれども、その大手会社が取っている部分も、実は6〜7割ぐらいは地元企業が下請けでやっていらっしゃる。発注する資材も、分野にもよるけれども、非常に多くのものが県内で調達されている。必要な土地は、ほとんど県内の人が土地を持っている。

 こういうことをいろいろ考えると、先ほど言ったように、新幹線の負担一つ取っても、複眼的に考えると、決して財政支出が増えるというだけではなくて、そのことが経済活性化にもつながって、税収増につながるという要素もあるし、新幹線ができればできたで、当然富山県の活性化につながる大きな効果が期待できるわけです。ですから、総合的に考えると、こういうような負担があと10年も20年も続くというと大変だなと思うのですが、あと6〜7年と考えると、何とかなると思いますし、また、しなくてはいけないと思っています。

●記者
 一般会計の歳出予算の内訳なのですが、新年度、民生費、衛生費などの福祉関連予算が前年度に比べてわずかながらも増えたということについて、どのように評価されているかお聞かせください。

●知事
 民生費と衛生費を足して、18年度は12.1%だったのが、19年度12.4%になりました。その中で、力を入れておりますのは、例えば民生関係で言いますと、介護保険関係です。それから、障害者の自立支援、例えば黒部学園の改築もありますし、もちろん子育て支援関係にも力を入れております。

 それから、衛生関係で言うと、PETセンターへの支出などもあります。当然、がん拠点病院の整備もありますし、私はやはり、これから元気とやまと言って何に力を入れるかというと、かねてから活力、未来、安心と言ってそれぞれに力を入れていると思うのですが、一方で県内の経済活動を盛んにして税収を確保する。そのことが元気な富山県になるというだけでなくて財政の健全化にもつながるということを先ほど申し上げましたが、同時に、それはそれとして、県民の皆さんが日々暮らしていくうえで、やはり医療とか健康とか福祉とかというのは非常に切実な問題だと思うのです。

 昨年、県政世論調査をやった場合も、これまで4年間連続、景気対策が県政に望む事項で1番だったのですが、ご承知のとおり、今回は1番が医療、2番が高齢者福祉、3番が子育て支援で、景気対策は4番になりました。この2年間で私自身も実感していますが、すっかり県内の経済環境が変わって、いい方に振れ、これまで以上に県民の皆さんの関心の深い医療や福祉に目を向けないといけない。

 特に医療については、臨床研修医制度の改善を国に求めるとともに、県も率先して、とやま型の後期臨床研修制度を全国の模範となるように整備していきたいと考えています。

●記者
 いわゆる財源対策で、職員給与の臨時的削減が27億円ということで非常に大きなウエートを占めているのですが、来年度で終わる職員給与の臨時的削減について、将来的にはどういうふうにお考えになっていますか。

●知事
 公務員は労働基本権が制約されており、国家公務員で言えば人事院勧告、地方公務員だと人事委員会の勧告を受けて、給与改定を行うのが原則です。しかし、私が知事就任直後に、あまりにも財源不足が大きかったので、職員にも理解を求めて、3年間給与の臨時的削減を行いました。普通に考えれば、3年で終わります。今後、まずは少しでも財政健全化が進むように努力しますが、3年経過した時点で、いろいろな情勢があるかもしれません。その時点で幅広い県民の皆さんの声を聞いて考えるということではないでしょうか。

●記者
 19年度末の基金の残高見込みは90億円ぐらいで、新年度と同額を次の年度でも取り崩すとすると、来年度ほぼゼロに近づくと思うのですが、そのことについてどう考えていらっしゃいますでしょうか。

●知事
 大きな災害があったりした場合の対応を考えますと、理想を言えばせめて150億円ぐらいは欲しいところです。しかし、今年度もですが、非常に企業立地が進み、県内企業も本当に頑張っていただいているということで、予想より税収が増えている様子もあります。当初予算というものは必ず、途中で穴が開いたりしないように、過大見積もりしないように見ておりますから、そういった今後の税収増その他も考えなければいけないのですが、おっしゃるように、決して楽観できない、厳しい財政事情であることは引き続き変わらないということです。

 では、構造的に非常に悲観的にならざるをえないのかといえば、先ほど申し上げましたように、構造赤字は400億円もあったのが165億円まできましたから、大体6割減らしたということになるわけです。外科的な処方はこの2年間随分やってきて、まだ外科手術をしていいところもある、しなければいけないところもあるのだけれども、やはり当面、元気とやまということもありますし、将来の富山県のためにもっと前向きにやりたい仕事もたくさんありますから、これからは少し漢方的処方でと申し上げたのですが、この赤字額の圧縮のペース配分を少し緩め、元気とやまの創造に重心を移し、バランスのとれた県政運営をしていきたいと思います。

●記者
 教育再生ということがいわれ、国の教育再生会議がゆとり教育の見直しを打ち出す中で、県では、行政改革で学校教育課の再編を行うなど、教育というものについて重きを置いていると感じていますが、知事として富山県の今後の教育の在り方、教育県富山の今後の方向性、考え方等についてお聞かせください。

●知事
 県では教育委員会もありますから、あまり私が各論に立ち入るのもどうかとも思いますが、全国的に子供たちの学力低下ということが言われており、かつてに比べて学校で教えるというところが手薄になっている部分もあるのではないでしょうか。

 それではゆとり教育といわれていたことがみんな間違いだったのかというと、私は必ずしもそうは思っていません。例えば一例を挙げれば、総合学習の時間というのがありますが、これをうまく使って、例えば14歳の挑戦や高岡市では伝統のものづくり授業を行っており、そういったことを通して子供たちが新しい問題意識を持つ、そういう非常に大事なこともあるのですね。

 国際調査をしますと、日本の子供というのは自然に接するチャンスが非常に少ない。数年前のある調査で、日本の小学校5年生で、しっかり日の出を見たことがない人が二十数%。夜空に瞬く満天の星を見たことがないのも同じような数字。しかし、その同じ質問をドイツの子供、イギリスの子供、アメリカの子供に聞くと、多少違いはあるけれどもみんな、見たことがないというのは10%以下、数%ぐらいなのです。日本の子供たちが自然と触れ合うチャンスが少ない。こういうことも直していかないと、次代を担う心の豊かなたくましい子供というのはできません。これからは、一方でもう少ししっかりと小学校、中学校、高校で教えるべきことは教え、と同時に、もっともっと視野を広めて、いわゆる受験勉強的なことばかりやるのではなくて、幅広い人間性を育てていくといいますか、そういう両方の配慮が要るのではないかと思います。また、国の学習指導要領はもう少し大綱化して、地方の自主性を尊重し、現場の声をもっといかせる方向をとるべきではないかと思います。

●記者
 新幹線の建設に係る並行在来線について、三セクで運営した場合の先行事例を見ますと非常に厳しいものがあります。新幹線ができたあとにのしかかってくる負担というのも楽観視できるような状況ではないと思うのですが、そのあたりをどうとらえて見込んでいらっしゃるのか、教えてください。

●知事
 並行在来線も大切なことでありまして、新幹線ができたことによって遠距離の交通が非常に便利になるのだけれども、地元の県民の皆さんの足が不便になったということがないようにしなくてはいけないというのがまず基本です。さらに、可能なら、並行在来線は今までより便利になった、使い勝手がよくなったといわれるようにしたいと思っております。

 今後、需要予測調査などの調査の結果を積み重ねていって、新幹線開業が26年度末としますと、大体それに合わせて並行在来線の移管問題も起こると思いますから、それに対してどういう経営体制で臨むのかというようなことも詰めていきたいと思っております。

 ただ、若干気になりますのは、富山県内のことだけ詰めていても話が進んでいかない。石動から先の金沢までの並行在来線はどうなるのかとか、あるいは、新潟、長野のほうがどうなるのかという問題もあります。

 もう一つは、それにしても新幹線の負担というのは、県内だけで2000億円を超すものであり、並行在来線でお金がかかるといっても、そんな大きな額には全然なりませんから、県の財政が傾くということにはならないと思います。

●記者
 赤字になった場合は。

●知事
 赤字になるかどうかはやってみないとわかりませんが、もちろんものすごく楽観できることでは決してないと思います。ですから、例えばお客さんになるべくたくさん乗ってもらうために、利便性を高めるために新駅をつくるとか、それぞれの在来線の駅とバスの交通ネットを整備するとか、あるいはライトレールとの関係とか、そういうことを考えていく必要があります。そのため、県内一円、ICカードか何かで共通にして乗り降りを便利にしたらいいではないかということも今検討を始めているわけですが、このように、赤字が出たらというよりは、まず赤字が出ないように最大限努力をしたいと考えています。

 出た場合はどうするかというのは、今の時点でお答えするような話ではないと思いますが、いずれにしても県と市町村や民間も入って協議会も作っておりますから、そういう場でご相談していくことになると思います。まず、努力することは、県民の利便性が今までどおりか、むしろよくなったなといわれるようにすることです。それから、健全経営になるように努力したいと考えています。

●記者
 今回の予算編成の考え方で、「漢方的処方」ということを言われましたが、要するに、財政赤字額の圧縮のスピードを緩めて、元気とやまの創造により自前の税収を増やし、自立的な事業ができるようなにすることと解釈してよろしいのでしょうか。また、分かりやすい具体例みたいなものがあればお聞きしたいのですが。

●知事
 人間にはそれぞれ病気になってもそれを自ら治す生命力があります。幅広い意味での人間の体質改善・治癒能力を高めるのが、「漢方的手法」というときのニュアンスかと思っております。この表現には、赤字額をどんどん減らすというよりは、少しテンポを落とすということもある意味では入っているかもしれません。しかし、そういうことは結果でもあるので、例えば、財政赤字を減らすというときに、ただ歳出を減らすのではなくて、一見矛盾するようだけれども、一方で経済活性化にいろいろな呼び水を出して、企業立地を促進するとか、先端産業懇談会を行うとか、あるいはUターン・Iターンをもっと積極的に進めたいと考えています。

 2年前は就職口がないという人が多かったけれども、これだけ企業立地が進んだ今、中小企業の方から、もう少し人を確保してくれないかと言われます。そのため、去年の1月から東京や大阪へ自ら出掛けて人の確保を始めてきたのですが、それも大分成果も上がっています。

 それから、これからの時代、経済を活性するためには、従来以上に女性や高齢者の知恵・感性・力・経験を生かすようにしていったほうがいいと思うのです。だから、そのために男女共同参画とか職場での仕事と子育ての両立支援とかに力を入れていきます。例えば、額は少ないけれども、今回お父さんの子育て参加事業を実施しましたけれども、これにより県民の意識を変えようと思っているのです。やはり子育ては若い女性、子供を持つお母さんだけの責任ではなくて、お父さんも責任があるのだと考えています。職場でも、これから人口減少時代になるから、女性とか高齢者をもっと活かさなくてはいけない。企業の発展のためにも活かさなくてはいけない。そういうふうに発想の転換を図る。社会全体の考え方、意識を変える、改革することで、実は経済活性化が進む。そのことがまた財政健全化にもつながる。こういうことを言っているわけです。

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