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知事記者会見[平成17年度]

2016年12月2日

知事室 目次

知事記者発表要旨[平成17年10月4日(1)]

◆日時 平成17年10月4日(火) 午後1時30分〜2時5分
◆場所 県庁特別室

【目次】

1.富山県と新富山大学との連携協力について
 (1)知事からの概要説明
 (2)西頭学長からの説明
※配付資料は関連ファイルをご覧ください。

2.質疑応答

【知事からの概要説明】

記者会見で説明する知事 こちらに新富山大学の西頭学長がおられますが、皆さんご承知のように、この10月1日から新しい富山大学が発足されました。実は西頭学長さんとはしばらく前から、せっかく8学部、それから付属病院や和漢医薬学総合研究所などを擁す、大変りっぱな総合大学ができるわけですから、かねて産学官の連携といっていることもありますし、新しい富山大学と富山県庁が連携してやっていきたいと思っていまして、いろいろご相談してまいりました。 富山大学側と私ども富山県のほうとで大筋合意が得られましたので、今日はその骨子をご説明したいということでございます。

 お手元に「富山県と新富山大学の連携協力について」というペーパーがあると思いますが、県としては新しい総合大学である富山大学が、一つは地域に積極的に貢献していただきたいということ、二つには国内外に情報発信できるような先端的で特色のある教育研究に取り組んでいただきたいということを期待しているわけでございます。

 一方、新富山大学におかれましても、西頭学長さんをはじめ皆さんが、この生命科学、自然科学と人文科学を総合した特色ある国際水準の教育研究を行うとともに、県民のニーズを踏まえた地域に開かれた大学としたいということをおっしゃっています。このように両者の認識が基本的に一致しておりますので、今後包括的な連携協力を進めていくことにしたいということです。

 連携協力の概要ですが、相互の連携強化、地域の課題に迅速かつ適切に対応する、そして地域の一層の発展、飛躍に資するということです。具体的には近日中に連携協定を締結しますが、概要としては、県内経済の活性化、教育人材の養成、地域振興・まちづくり、芸術文化の振興、科学技術の振興、それから医薬学研究の振興、地域医療・看護の充実、国際交流の推進、防災対策の充実といったようなことを考えているわけです。

 これをさらに実務面でも進めていくために、連携推進会議というものを設置することにしておりまして、構成メンバーは今調整中ですが、今のイメージとしては、県側は例えば副知事をトップにしてやっていく。大学側は学長さんをトップにしてやられるか、あるいはもう少し実務的なものになるか。多分前者のほうになるのではないかと思いますが、そういうことで調整をいたしております。

 2ページ以降を見ていただきますと、今の内容でもう少し具体的なイメージをというご要望もあるかと思いまして、今の段階として富山県として期待している、あるいは想定している内容をご説明申したいと思います。もっとほかにたくさんあるのですが、例だけ申し上げますと、一つは「県内経済の活性化」についてでありまして、産学官の連携による共同研究のさらなる推進ということで、皆さんご承知のように「とやま医薬バイオクラスター」事業の推進といったようなことをやってきておりますが、これに限らず、さらにいろいろな新しい芽を、詳しくは西頭学長からお話があるのではないかと思いますが、富山大学側にも頑張っていただいて、また県、あるいは県の試験研究機関、また民間の皆さんと知恵を出し、汗をかいてそういうことをどんどんやっていきたいと。

 それから1の二つめの項目をごらんいただきますと、「大学から県内企業への技術移転の促進」をできれば図りたいと思っています。これは新しい富山大学の中、あるいはこれまでも三つの大学の中でいろいろ議論があったのではないかと思いますが、近い将来TLOを設立される場合、ご承知のように大学の新研究の成果を県内の民間企業等に技術移転するための仕組みですが、そういったものを設立される場合は連携協力していきたいと思っています。

 それから二つめは、「教育や人材の育成についての例」でありまして、例えば小中高校の教員の方々の資質向上を図るための研修です。例えば今、英語の集中研修や、理科・科学技術教育やカウンセリング研修などをお願いしているのですが、不登校や引きこもりに対応するためのカウンセリング研修というのは、今は上越教育大学や筑波大学などに教員を派遣して研修を実施しているわけです。今すぐにどうなるか分かりませんが、新富山大学でもりっぱな先生がたくさんおられますし、今後例えば臨床心理学講座のようなものを設けていただくことが考えられないかといったことを期待しているわけです。

 それから、「学習サポーターの活用」というのがその下にあります。今でも旧教育学部、今後は人間発達科学部となりますが、そういった方々の中で、教員を志望する学生さんはもちろん教育実習というものがありますが、それとは別に学習サポーターとして県内の小中学校に派遣をして、児童生徒の学習効果を高める努力をするということをしていただくことが期待されます。これは受け入れるほうの小中学校の児童生徒の皆さんにもプラスになりますし、私は大学の学生さんのほうも教育実習だけではなくて、もう少し教育の現場で勉強したいという人たちがいるはずなので、これは本当にお互いにメリットがあるのではないかと思っています。

 それから三つめの項目ですが、「学生のインターンシップ活動の推進」ということで、大学生の皆さんの職業体験を通じまして、職業観や就業意識を高め、早期離職の防止や就業のミスマッチの解消を進めるということです。これはある程度、これまでも実績がありまして、平成12年から県の経営者協会に委託して、県内の大学等を対象にしてやっていますが、これをさらに充実したい。皆さんご承知のように、ニートやフリーターなどいろいろな問題もありますし、就職してもイメージと違って早く離職されるという場合もありますから、早いうちにこういったインターンシップをやって、学生さんのためにもなる、受け入れる企業のためにもいい、地域の活性化にもなるというような効果をねらっています。

 もう1枚めくっていただきますと、3番めは「芸術文化の振興」ですが、この辺はまた西頭学長からもお話があるのではないかと思いますが、今度芸術文化学部の中にアートマネジメント講座というものを作っていただけるようです。例えば県立利賀芸術公園などで、芸術専攻学生さんなどの参画によって、実際の舞台やイベントの運営補助などの支援を実施するといったようなことが考えられます。

 過去の記者会見でも申しましたように、利賀芸術公園については、舞台芸術特区TOGA構想というものを打ち出して、国際的な舞台芸術の人材の育成を始めようと、今年もロシアなどから、本当にプロの、モスクワ芸術座に出演できるクラスの人たちを集めて研修をやったりしています。そういう一流のプロはもちろんですし、そこまでいかない方々にももう少し門戸を広げていって、国際的な舞台芸術の人材養成の場にしたいと思っています。そういった面、それから、劇場や文化ホールといったものの機能アップ、それから地域ともっとアウトリーチ活動などいろいろなことをやろうとしますと、大学の芸術専攻の学生さんにとっても、在学中からそういうことに具体的にかかわるというほうが勉強にもなる。また、県や芸術公園で現に活動している芸術家の皆さんにとっても、アシスタントが増えるということでお互いにメリットがあるのではないかということです。

 その下のデザインや伝統工芸の活性化の件は、まさに西頭学長が今でもやっておられるところだと思いますが、高岡漆器、高岡銅器といったようなところをお互いに企業等の要請において応援していただくとありがたい。

 それから4番めは、「医薬学研究の振興」です。新しい大学は医学部、薬学部、和漢医薬学総合研究所というものを擁し、国内でも有数の陣容になるわけですが、県の試験研究機関として、国際伝統医学センターや薬事研究所もありますから、これとの連携によって新たな薬剤開発、県民の健康づくりを推進する。先般発表した「パナワン」なども、これまででしたら医薬大と県の薬事研究所、それから県内の製薬メーカーが共同でやってきたわけですが、そういったことをもっと進めていきたい。

 特にここに書いてありませんが、新しい富山大学は医薬理工の融合ということをいっておられて、それを融合するような大学院コースを作るということも考えておられる。生命科学に力を入れるというようなことを打ち出しておられますので、一層こういう点に期待をしていきたいと思っています。

 それから5番めは、「防災対策の充実」です。災害救援ボランティア、あるいは自主防災組織というものを全県的に養成したいと思います。ご承知のように、富山大学は学生さんの数だけでも9300人台、1万人近い方がいらっしゃる。そのほかに教官、教職員の方を足しますと2000人ぐらいいらっしゃるということですが、特に若い学生さんのパワーというものをこういう災害救援ボランティアとして育てていただくことによって、いざというときに地域のためにもご活動いただく。また、そういった心得をふだんから身につけておいていただければ、そういった学生さんが実社会に出ていろいろな企業に入られたりしても、ご本人の一つのキャリアにもなるのではないかと考えています。

 また、「災害時における連携強化」もこの下にあるとおりです。県の場合は中央病院もありますが、公的病院、消防機関、それから大学の医学部、付属病院といった連携をさらに進めたい。これまでも実際上、救急災害医療の取り組みでトリアージをやってみたり、いろいろなことをやっているわけですが、こうした点も力を入れていきたいということです。

 なお、こういう形で大学と県庁が連携協力の協定を結ぶというのは、全国的に幾つかありますが、私どもが参考にしましたのは、愛媛大学、西頭学長が昔副学長で随分ご熱心にやられたそうですが、あとは筑波大学の例を参考にしています。旧国立大学系の総合大学と県がこのように連携協力協定を結ぶというのは、中部圏では富山県が初めてということになります。

 まず、冒頭の私からの説明はこれで終わらせていただいて、西頭学長からご説明をお願いします。

【西頭学長からの説明】

記者会見で説明する西頭学長 富山大学の西頭でございます。石井知事のほうから相当詳しくお話しくださったので、私のほうからは富山大学サイドから、今の内容について補完するという視点からお話ししたいと思います。

 新大学はご存じのとおり、2日前に発足したばかりでございますが、やはりこれからの新大学をいかに地域に貢献させていくかということについては、私は大変責任を感じております。かなり以前から石井知事といろいろ会う機会ごとにお話をしてまいりました。その積み重ねで、大体基本方向が固まりつつあると。ただ、今大学が発足したところで、内部のいろいろな手続きがございますので、もう少し後に正式調印ということになろうかと思います。

 なぜこういう方向性を知事といろいろお話し合いしたかといいますと、一つは新富山大学というのは、今の知事の発言にもございましたが、教官が約1000名おります。職員を合わせますと2000名、学生も院生も合わせますと1万で、全部で1万2000名いるわけですが、大変大きな一つの集団です。これが第1点です。

 今言った集団の中でも研究者の数が非常に多い。多様な研究をしているということがあります。ところが、残念ながら、これまで三つの大学が集まっているということもございますが、往々にしてどこの大学もそうですが、非常に個別対応になっている。ですから、いろいろな市町村、あるいは県と連携しながら仕事をするのですが、やはり教官と県とか、個々の教官と県という形で行われてきたために、必ずしも1000名すべてとは言いませんが、いろいろな特技がありながらそういう先生方の出番がないということが非常に多ございました。したがって、やはり大学として組織的にそういう問題に対応する必要があるだろう。これが2点めです。

 3点めは、今21世紀になっても社会構造が崩壊というのか、変容というのか、いろいろな問題が起きています。一つ典型的な例が少子高齢化かと思います。それから財政破綻の問題もあります。ですから、知の集団ということはオーバーかもしれませんが、新富山大学はそういう21世紀的な課題に組織的に対応するのは、一つの責務、義務であろうというのが3点めです。

 それからもう1点は、私長い間教育にかかわってきたのですが、現在の学生というのは非常にバーチャルの世界に生きているということがございます。ファミコンなど、ああいうコンピュータでずっと育ち、現実感が非常に乏しいという点がございます。私はそういうことに関しては、やはり大学がもっと地域社会に踏み出すと。これを私は「キャンパスの社会化」と勝手にそう呼ぶのですが、そういうことが非常に必要になってきたということです。ただ、外へ出るというだけではなくて、教育のカリキュラムの内容も社会化する必要が出てきたと。

 以上、大体四つぐらいの要因がございまして、今個々に知事がご説明になったようなことは、すべて今の四つの条件に当てはまるかと思います。そういうことで、個々のことについては知事がおっしゃいましたので、あえて繰り返しませんが、私としても非常にありがたい、もしこれがうまくいけば組織的にいい校風ができると思っています。以上です。

【質疑応答】

記者会見で記者と質疑応答する知事●記者
 大学側のほうで手続きが残っているとのお話がありました。どういった手続が終われば、連携協定を締結するのでしょうか。

●西頭学長
 大学は法人化以後三つの組織で動いています。一つは理事中心の役員会です。これは執行部に当たりますが、もう一つは教育研究評議会というものがございます。これは教育と研究に関することを審議するという機関です。もう1点は経営協議会というものです。これは特に法人化後の大学の経営を議論する。この委員会には外部の委員の方が半数入っています。地域社会の外部の方にお入りいただいている。

 ですから、少なくとも理事会以外の二つの会議のご了承を得ないといけない。なぜならば、今知事がお話になったようなことをこれからやるということになれば、これは経営にもかかわりますし、教育にもかかわります。研究にもかかわります。昨日、教育研究評議会が行われまして、方向性は報告しておりますが、具体的にもう一度ぐらい議論しなければいけないということで、まさに今は予定であるということでございます。

●記者
 「富山県が想定する連携の具体案(例)」の中に、「新富山大学においてTLOを設立される場合は」という記載がございますが、具体的にTLOの計画というのは今ございますか。

●西頭学長
 これは私が前にいた四国の大学に四国TLOというものがございまして、すでに走っておりますが、富山の場合はまだできていません。ですから、これは早急に取り組む必要があろうと。恐らく県のほうもそのように考えていらっしゃいます。これは先ほど説明もありましたが、新しい連携推進会議が設置されますと、そこで具体的に話し合いが進むということがあると思います。

●知事
 他の県の例ですと、近いところではたしか金沢大学などはTLOを設置しておられますよね。そういうことで、富山大学は旧富山大学等の中でもいろいろご議論があるやには聞いていますが、私どもは大学が主体になってやられるのが普通の方向かなと思います。その場合には産学官の連携ということをかねて言っていますし、富山県としても経済界とも相談しながら、それと連携協力していきたいなという方向性をここで申し上げています。

 ただ、今言われましたように、大学内でまだいろいろ議論が必要だと思いますので、今これを決めたということではないということはぜひご理解いただきたいと思います。

●記者
 金沢や四国の話をされましたが、福井もTLOを展開している。3県で共同に作ったらどうだということを言う方もいらっしゃるのですが、それはいかがでしょうか。

●知事
 それは具体的な提案として私は受け止めていませんが、現実に金沢大学などはもう発足していますよね。ですから、そのようなご意見や考え方や背景等もお聞きして、それが全体で作ったほうがなおいいということになれば、そういう対応のしかたもあるかもしれませんが、これまでは例えば金沢大学はご自身で作っていらっしゃるという経過がありますので、もう少しそういった諸条件を見極めて、どうしたらいちばんリーズナブルかといった判断が必要だろうと思います。

●記者
 残っているもろもろの手続きが無事終わって、推進会議が設置されるとすると、めどはどのぐらいなのでしょうか。

●西頭学長
 なかなか難しい質問ですが、そんなにゆっくりやる話ではありませんので、いわゆる手続きが終わり次第早急に進めていきたいと思っています。

●記者
 「教育や人材の育成」とありますが、今までに一般の教員向けに講座を開設しているのでしょうか。もう少し詳しくお聞かせください。

●西頭学長
 これは私がほんの少し前までいた高岡の場合だと、例えば小杉高校に教官を派遣して、美術系の講義をやるということがございます。それから、大学の内部で公開講座のようなものをやっていますので、そこにはいろいろな子供たちが来て、一般の方が非常に多いわけですが、夜間に来ていろいろ勉強をしていらっしゃる。旧富山大学については公開講座をやっていたかどうか具体的には把握していませんが、そういうものをさらに拡大する、質的に向上させるというようにご理解いただいたらと思います。

●記者
 この連携というのは、西頭学長が新学長になられて打ち出された21世紀研究プロジェクトというものがありますが、それとの絡みというのはいかがでしょうか。

●西頭学長
 新富山大学21世紀研究プロジェクトというものを学内に提案をいたしました。少し詳しく申しますと、これは現在の富山大学の文系、理系の先生方をなるべく網羅したもので、地域社会の問題というのは非常に複雑で多面的でございますので、そういう問題に取り組むためにはそういう人材が必要ということでございます。そういうプロジェクトを現在の産官学連携のほかに新しく作りたいと思っているわけです。これもこれまでお話しはしているわけですが、今度大学戦略室というのを設置しようと思っていますので、そこで企画をやっていただいて、我々理事にいろいろプランをお示しいただいて、それを我々が議論するという形でやりたいと思っています。

 特にご質問のあった21世紀の研究プロジェクトというのは、新富山大学が地域に貢献する一つの大きな推進力だと思っています。私がこれをもしやるとすれば、やはり総合的、あるいは体系的に県との連携が必要だと思ってまいりました。一言で言えばそれが契機で、石井知事にいろいろお話をしていたということで理解していただいてよろしいかと思います。

●石井知事
 最後に一言申し上げます。いつごろまとまるかというお話もありましたが、もちろん大学側の学内でのいろいろな教育指導もあると思いますが、この内容を皆さんがごらんいただいて、県庁の側から見ても、大学の側から見ても、また一般の県民の皆さん、企業の皆さんがごらんになっても、非常に歓迎すべき内容だと私は思っていますので、そんなに時間がかかることはないのではないかと思います。

 また、今ほどいろいろご説明されました西頭学長さんは本当に見識の高い、また改革意欲のある大変優れた学長さんでいらっしゃいますので、私は全面的に新しい富山大学をバックアップしたいなと。そして共に手を携えて、この富山県、「元気とやまづくり」のために大いに働きたいという気持ちでいますので、どうか皆さん、私どものそういう思いをよくご理解いただけたらありがたいと思っております。

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