「県広報とやま」2005年8月号 vol.413
表紙の人
石田(いしだ)卓也(たくや)さん・善田(ぜんだ) 希(のぞみ)さん(とやま起業未来塾第一期生)
とやまの未来をつくる創業者たち。
経営者の倫理を学びとる。
「未来塾は、未熟な私のための天の采配かもしれません」。そんな石田さんが目指すのは、デイサービス施設を核としたコミュニティ・ビジネスです。生まれ育った地域を暮らしやすくしたいという石田さんは、名刺で『地域で愛される施設運営と働きやすい職場環境を目指して』と決意表明。福祉施設での勤務経験や子育て真っ最中の実体験から、障害者の就労支援や職員の子育て支援にも配慮した施設運営を構想中です。「去年から、産・学・官の実にたくさんの方々に教わり、準備をしています。未来塾では経営者の倫理や道徳観などを吸収し、地域の方はもちろん、教えを受けた『師匠』たちにも事業化した姿を見て欲しい。それが恩返しになれば」と石田さん。利用者も職員も、みんなが満足できる運営のために、実践の厳しさを学ぶ未来塾への期待は高まります。
◎デイサービス「惣(そう)四郎(しろう)のあらい」開所に向けて奮闘中。名前の由来は家の屋号からで、「あらい」は分家の意味。未来塾の募集には一番に名乗りをあげた。
続けるために、もっと知りたい。
「絵を描くことと、車が好き」という熱い思いから、車のアートペイントを始めた善田さん。口コミで注文が増えてきたのを機に、昨年夏、小さな倉庫を借りました。「実は家賃という継続的な経費が発生して、改めて『好きだけでは成り立たない』と実感しました」。そこで、富山県新世紀産業機構の融資を受けることにしましたが、さらなるカルチャーショックが。「『ビジネスプランを聞かせて?』『返済は何年で?』『その根拠は?』と次々に聞かれて。自分の考えの甘さに気づかされました」。趣味の延長ではなく、経営者となるには儲けにこだわることも重要。「好きだからこそ夢があるし、夢をかなえるため工房を続けたい。そのためには経営を知りたい。未来塾は経営のいろんな場面を具体的に知ることができる素晴らしいチャンスです」。
◎アートペイントの工房「色創(あと)夢(む)Art-M」を立ち上げ、マネージメントの重要性を実感。販路を広げるためネットショップも構想中だ。石田さんとは富山県新世紀産業機構のネットショップ講座でも同期。切磋琢磨が続く。

第一期生は39人。真剣な表情が、未来塾への期待感を物語る。
(開校式の様子。7月3日、情報ビルにて)