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日本を代表する作家、郷土の作家、充実した版画コレクションなどを随時ご紹介します。
今期、常設IIでは、富山ゆかりの日本画家の作品に着目しています。海辺で戯れる童の様子を生き生きと描いた郷倉千靱。彼は晩年、独自の仏教絵画の世界を表現しました。そして自然の霊気を墨で表現しようとした豊秋半二、初夏の小牧ダムを素朴な表現で描いた小坂勝人、花鳥画を得意とし自然を深く見つめる郷倉和子、花の生命感を細やかに描いた石崎光瑤、イメージを重ね合わせ詩情豊かに表現する下田義寛たちの作品を紹介します。
常設II これまでの記録
以下は、すでに終了した展示の記録です。
「県展会員」の作品及び、前年の「県展大賞」受賞作品を展示。
今回は、企画展「池田満寿夫の版画」開催にあわせ、日本を代表する版画家であり彫刻家の浜田知明(1917年熊本県出身)を紹介します。浜田は、池田が強い衝撃を受け、銅版画を始めるきっかけとなった作品「絞首台」の作者です。浜田は、東京美術学校卒業後、招集。中国大陸と内地で軍隊生活を送ります。浜田の表現の原点は、延べ5年間の第二次世界大戦中の非人間的な従軍生活にあります。その原体験が、人間存在の愚かさや弱さ、社会の不条理を直視する作家としての眼を養い、その後の表現活動の出発点となっています。「初年兵哀歌」をはじめ戦争に対する批判に満ちた初期の版画作品、人間に対する深い愛情を根底に社会を諷刺の対象とした版画作品、さらに1983年から新たな表現方法に加わった彫刻作品を紹介しています。
昨年10月に急逝された洋画家、清原啓一氏の追悼展示を行います。昭和2年砺波市に生まれた清原氏は、主に日展や光風会展を作品発表の舞台として活躍。わが国の洋画壇における実力者の一人として高い評価を受け、平成14年には日本藝術院会員に就任されました。生涯の画題として追求された"群鶏"シリーズを中心に、代表作80点による回顧展を昨年5月から7月にかけて当館で開催したばかりでした。この追悼展示では、このたび寄贈いただくこととなりました選り抜きの代表作により、重厚な油彩画によって独自の「花鳥画」的様式を完成した清原芸術の粋をご紹介します。貴重な作品をご寄贈いただきましたご遺族のご厚意に心より感謝申しあげます。
東洋的あるいは日本的なものを意識して、それぞれの表現を展開した戦後絵画の先駆者たちの作品を展示します。象形文字のようなかたちを題材に、書を思わせる大胆な筆触やかすれ、対称的な構図によって、力強い画面を構成した菅井汲。幾何学的な色面を組み合わせ、塗った絵具を拭き取ったり、ゆるく溶いた絵具を塗り重ねたりした独特の絵肌の作品や、和紙を貼り重ねたような装飾的な画面を生み出した岡田謙三。墨を用い、その表情により独自の絵画世界を求める篠田桃紅。日本画の常識にとらわれることなく、紙粘土という新たな画材を用い、鳥を題材にレリーフ状の作品を制作した下村良之介。千葉県の犬吠埼の燈台を、現代人の精神を画面にぶつけ反映させたかのように豪快に描いた横山操たちの作品を紹介します。
「県展会員」の作品及び、前年の「県展大賞」受賞作品を展示。
柳原義達は、1910(明治43)年神戸市に生まれました。初めは日本画を学び、その後ロダンやブールデルに影響を受け、彫刻家の道を歩みます。裸婦像や、鳩や鴉をモチーフにした「道標」シリーズなど、彫刻を通じて、力強い"生命"の表現を追求しました。麻生三郎は、1913(大正2年)年東京に生まれました。戦前は、様々な実験的な絵画を制作し、戦後はたくましく生きる人間や風景を発表。1960年代以降は、解体と再生の試みによる人間像を追求しました。この展示では、人間の存在を深くみつめた、日本を代表する作家〈柳原義達と麻生三郎〉の世界を紹介します。二人の作品は、経済成長、グローバリズムが叫ばれる現在においても、一方で失われつつある何かを問いかけ、改めて私たち人間の存在について語りかけてくることでしょう。
昨秋、81歳で亡くなられた前田常作氏を偲び、当館の収蔵作品による追悼展示を行います。前田氏は富山県下新川郡入善町のご出身で、富山師範学校を卒業後、武蔵野美術学校に学ばれました。第1回国際青年美術家展での大賞受賞を機に昭和33年、渡仏。記号化された人体を円形に密集させた構図の作品を批評家ジェレンスキーに“マンダラ”と評されたことに暗示を受け、以後、曼荼羅を主題として制作。緻密な構成で宇宙的な荘厳さを描き出し、現代の密教的絵画として注目を集めました。この展示では初期作品や滞欧作をはじめ、代表作『銀河瞑想』『天の浮舟』など、前田氏の独自の画業を振り返ります。
今回は、自然の諸相の中で古来より描かれ続けてきた身近な「水」に焦点を当て、水のある景色を描いた作品を紹介します。穏やかな海の様子を描いた平山郁夫、池から構想を得、静かな光に包まれた空間を象徴的に表現した杉山寧、滝を象徴的に表現した千住博、独特の画面構成により幻想的な画面を展開している稗田一穂、黒部川と扇状地に暮らす人々の、時の姿を表現した富山出身の松倉唯司たちの作品を紹介します。 多彩に表現された「海・川・水が物語る景色」をどうぞお楽しみください。
日本には変化に富んだ気候風土があり、四季の細やかな移り変わりに恵まれています。古今を問わず人はその美しさに感動し、絵に歌に表現してきました。今回は春から夏にかけての風情を表した日本画作品を紹介します。初春のたたずまいを描いた岩橋英遠、早春の喜びを描いた荘司福、写実にもとづく装飾的画風で牡丹を描いた石崎光瑤、初夏の小牧ダムを素朴な表現で描いた小坂勝人、白と紫の色彩対比で水芭蕉を描いた三輪晁勢、花鳥画に腕を振い、晩年に独自の仏教美術の世界をひらいた郷倉千靱、その娘で自然を深く見つめ、院展を中心に活躍している郷倉和子などの作品を紹介します。
「県展会員」の作品及び、前年の「県展大賞」受賞作品を展示。
今回この展示室では、動物を表現した日本画作品を紹介しています。雷鳥の親子の姿を描いた吉岡堅二、造形的表現で自己の内面性を投影した松尾敏男、五位鷺の姿に自身を重ねた麻田辨自、美しく厳しい自然の中に生きる鳥の姿を描いた上村淳之、雪景色の美しい情景を描いた西内利夫、象徴化した画面で小鳥たちの楽しい様子を描いた郷倉和子、富山の自然のあり方を羚羊の姿で表現した石田武、神秘的な世界を描いた工藤甲人、大胆な構図と清麗な色彩で雪深い妙高山麓の自然を描いた郷倉千靱たちの作品を紹介しています。画家の深いまなざしによって描き出された、豊かな表現世界をお楽しみください。
日本には変化に富んだ気候風土があり、春夏秋冬の細やかな移り変わりに恵まれています。古今を問わず、人はその美しさに感動し、絵に歌に表現してきました。今回は、夏から秋の季節に着目し、日本画と洋画を展示します。海辺で戯れる童の様子を生き生きと描いた郷倉千靱、小牧ダムを題材に素朴な表現で描いた 小坂勝人、初秋の情景を幻想的に描いた稗田一穗、深まりゆく秋を表現した渡辺武夫や浦田正夫、武蔵野の空気感を抒情的に表現した菱田春草たちの作品をご紹介いたします。
戦後、アメリカの美術家は、公共施設の巨大な壁面を飾るために、大型作品を制作するようになりました。その影響は版画にも及び、まるで工場と見間違えるほどの規模の版画工房が作られ、最新の技術が投入されました。版画工房では、美術家がアイディアを出し、技術と経験を備えた工房スタッフが作品制作に積極的に加わります。美術家と工房スタッフとの度重なる協議の末、複雑な技術工程から版画が生まれるのです。手で持てるサイズという版画の常識も、版画工房の技術力ですぐさま覆されました。
「県展会員」の作品及び、前年の「県展大賞」受賞作品を展示。