


(1)多様な森づくりの推進
森林を「里山林」・「保全林」・「生産林」・「混交林」の4つに区分し、森林の状態や立地条件などを考慮し、地域の要望に反映した多様な森づくりを推進します。
〔天然林〕→「里山林」と「保全林」に区分
@「里山林」:森林環境や木材資源を利活用しつつ、生物多様性の確保や野生動物との棲み分けなど、地域のニーズに対応した里山林の再生を目指します。
A「保全林」:原則として、自然の推移に委ねて保全・保護し、豊かで成熟した森林を目指します。
〔人工林〕→「生産林」と「混交林」に区分
B「生産林」:地球温暖化と循環型社会に貢献する持続的な木材生産に重点を置いて整備します。
C「混交林」:針葉樹と広葉樹を混在させることで、長期的な木材資源の確保と公益的機能の維持・向上を目指します。
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| 里山林(富山市八尾町角間) | 保全林(富山市八尾町大長谷) | |
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| 生産林(富山市吉野) | 混交林(富山市長棟) |
(2)健全な森林の育成と生産基盤の整備
管内民有林の23%にあたる18千haがスギ人工林です。人工林では、間伐などの“手入れ”施業が必要なのですが、まだまだ不十分な実施状況となっています。また、伐採された間伐材のほか、成熟しつつある森林資源の有効活用も課題となっており、センターでは次のような対策や支援を実施します。
@計画的な森林整備の実施
市町村が策定する「市町村森づくりプラン」や森林所有者が取りまとめる「森林施業計画」などの各種森づくり計画に対し、その作成指導や支援を行います。
A境界確定と森林調査の推進
地区・集落等による森林境界の明確化作業や山廻りや施業地調査などを支援し、スムーズに森林整備が行えるよう調整を図ります。
B森林内の路網整備の推進
森林の管理保全、木材資源の活用や生産コストの低減などのため、「林道事業」により計画的に林道を開設し、作業道を含めた森林内の路網整備の推進を図ります。→林道の役割1、林道の役割2(PDF)
C間伐等の推進
各種の造林補助事業により、森林を保育し、森林の持つ公益的機能の発揮を図ります。
→間伐のすすめ1、間伐のすすめ2(PDF)
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| 計画説明会 | 森林基幹道「坪野蓬沢線」(上市町) | |
| 森林所有者等が作成する森林施業計画の策定指導を行います。 | 国道・県道等と連絡し、林内路網の骨格的役割を果たす林道です。 | |
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| 森林管理道「庵谷線」(富山市細入村) | 森林管理道「石節線」(立山町) | |
| 森林整備に直結し、林内路網を形成する林道です。 | 同左 | |
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| 作業道「長倉線」(立山町) | 林内路網を活用した間伐 | |
| 森林管理道の支線で、専ら林業機械等の通行に供する道路です。 | 林内の路網を整備することにより森林施業が進み、間伐材の搬出も円滑に行うことが出来ます | |
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→ | ![]() |
| 間伐必要林 | 間伐実施林 | |
| 国庫補助事業などの補助金を活用し、間伐を推進します。間伐を行うことにより、残存木の成長を促し、価値のある木材が育成されるとともに、気象などの災害に強い林分が造成されます。 | ||
(3)森づくりを支える県民意識の醸成
森林は、私たちの暮らしに“潤い”と“安心”をもたらしてくれます。今、「富山の森は、県民の財産とし県民全体で支えていく」という森林に対する県民意識の醸成が必要であり、センターでは、次のような対策や支援を実施します。
@県民参加の裾野の拡大
「森の祭典」や「植樹祭」、「里山の集い」など、緑化や森づくりに関するイベントを開催します。
A森林教室での普及PR
「花と緑の少年団」の活動や「富山県フォレストリーダー協会」による「森の寺子屋」などを支援し、青少年や一般の方々に森林の大切さを普及PRしています。
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| 里山の集い | 森の寺子屋 | |
| 地域住民とボランティアによる 里山の整備活動 (上市町黒川) |
森林環境教育の機会を提供する 森の寺子屋 |
(4)県産材の安定供給体制の整備
スギを中心とした県産材は、生産・運搬時の環境負荷が低く、循環型資源の活用推進として、その供給に期待が寄せられています。このことから、センターでは次のような対策・支援を実施します。
@所有山林の集約化・施業の提案
管内山林の所有形態が小規模なため、森林組合や林業協業体等と協同して、森林施業の提案を実施し、施業計画森林の集約化を働きかけます。
A機械化の促進による出材コストの低減
高性能林業機械の導入支援とその利用促進により、出材量の増加と低コスト化を図ります。
B県産材の加工拠点の整備と品質向上
県産材の加工施設の整備や機械の導入を支援し、木材研究所と連携し、乾燥技術の改善等による県産材の品質向上を図ります。
C木材流通コストの低減
原木を山元で選別し、木材加工場へ産地直送するよう促し、流通コストを縮減します。

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| 高性能林業機械を使用した素材生産 | 県産材の加工・流通拠点 | |
| グラップル付トラックとスイングヤーダー | 「婦負森林組合木材加工センター」 |
(5)県産材等の利用拡大
本県の新設住宅の木造率は71.6%と全国平均(41.6%)に比べて大変高く、もともと木造住宅への志向は高いものと思われます。このことから、今後は県産材製品が広く県民の目に触れるような取組みを進め、県産材の良さを普及するとともに、県産材の利用がとやまの森づくりに繋がることを普及啓発していくため、センターでは次のような対策・支援を実施します。
@県産材を使用した住宅の建築促進
「県産材アドバイザー」の活動を支援し、「無利子融資制度」の活用をPRします。
A公共施設・土木工事への県産材利用促進
地域材活用推進事業により、県産材施設の建設を事業費補助し、「富山・立山山麓地区間伐材利用推進会議」の開催などで県産材の利用促進を図ります。
B木材利用の普及啓発の促進
県産材を活用した積み木の配布や、遊具・ベンチの設置などで、県産材が県民の手に触れ、目に触れる取り組みを推進します。
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| 県産材住宅 | 公共工事における県産材の活用 | |
| (富山市八尾町) | 治山ダム(立山町城前) | |
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| 県産材を活用した公共施設 | 県産材を活用した公共施設 | |
| 「富山市婦中神保コミュニティセンター」 | 「富山市八尾化石資料館海韻館」 |
(6)担い手の確保育成
林業従事者数は減少傾向にありますが、今後は県産材の利活用促進のみならず、地球温暖化防止など森林の公益的機能の十分な発揮の観点からも、適正な数の林業従事者の確保が必要です。また施業集約化などを企画・立案できる人材の養成が必要になってきています。このことから、センターでは関係団体とも連携しながら、次のような対策・支援を実施します。
@林家や林業協業体の育成
森林整備を自ら行う森林所有者や林業研究グループ、林業協業体などに対し、林業経営や技術指導の普及を行い、その林業活動を支援します。
A新規林業就業者の確保
意欲ある担い手を確保するため、「林業担い手センター」※1が行う就業希望者の募集を支援し、就業先となる林業事業体などの情報を提供します。
B優秀な人材の育成
「林業カレッジ」※2が行う、提案型施業などの総合的な企画が行える「森づくりプロデューサー養成研修」や、林業機械の操作などを習得する「短期技術研修」について、研修地の確保や普及資料の提供などで支援します。
※1「林業担い手センター」、※2「林業カレッジ」:ともに(社)富山県農林水産公社に設置→(社)富山県農林水産公社HPへ
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| 伐倒安全研修会 | 林業就業情報の発信 | |
| 林家や林業事業体に対する伐倒時の安全研修会開催状況 | 魅力ある林業の現場の情報を発信します。 |
(7)森林ボランティア活動への支援
近年、ボランティア団体による市民活動や、企業によるCSR活動(企業の環境・社会貢献活動)による森づくりへの参加が急増しています。
県民参加の森づくりを推進させるために設立された「とやまの森づくりサポートセンター※3」と連携して、当センターでは次のような支援を実施します。
@森林ボランティア団体への支援
森林ボランティア団体の活動に対し、会運営やイベント開催等での助言、活動時の安全管理や技術指導を行います。
A企業の森づくりへの支援
活動候補地の斡旋仲介から、森づくり計画の策定支援、現地での技術指導などを行います。また、森づくり活動の状況などを広く県民にPRします。
※3「とやま森づくりサポートセンター」:(社)富山県農林水産公社内に設置 →サポートセンターHPへ
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| 森林ボランティアへの技術指導 | 企業の森づくり | |
| 「きんたろう倶楽部」への森づくり技術指導 | 「(株)国際電気セミコンダクターサービス」による企業の森づくり |
(8)魅力ある山村づくり
山村地域では、過疎化や高齢化の進行が大きな問題となっています。これまで各種の林業補助事業により、山村の生活環境の整備や定住環境の向上を図り、森林利用施設や特用林産物の加工・販売施設を整備してきました。今後、未整備のままとなっている施設の整備や、更なる山間地域の活性化が求められています。
このことからセンターでは、以下の対策・支援を実施します。
@生活・定住環境施設及び森林利用施設の整備と活用促進
山村での生活基盤を整備し、山村と都市との交流を促進することで、既存施設の活用を図り、地域社会が活性化するよう支援します。
A山村環境を改善する林道整備の促進
集落間を結ぶ生活道路として「山のみち交付金林道」の開設を行います。
B特用林産物生産施設整備への支援と生産指導
山村地域の就業機会を創出する生産施設等の整備を支援します。また生産者に対し、生産技術の普及・指導を行います。
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| 特用林産物生産施設 | 集落間を結ぶ「山のみち交付金林道」 | |
| 農事組合法人「シーテック」 | 有峰線の完成区間 |
(9)森林の適正な管理と保全
本県は地形が急峻で、多雨多雪地帯であることから、公益上重要な森林が多く、保安林率は全国第1位の69%(全国平均47%)となっています。(当センター管内75%)
林地開発は当センター管内で約200ha実施中であり、開発地からの土砂流出等を未然に防止することが重要です。
松くい虫被害は近年減少傾向にありますが、海岸保安林や里山などの松林では依然として発生しており、森林の公益的機能の低下が懸念されます。
日本海側の府県で発生しているカシノナガキクイムシによるナラ類の集団枯損については、当センター管内でH16に最初に被害が確認され、年々その被害が管内各地に拡大しています。
また、木材の供給及び森林の公益的機能発揮に重要な役割を果たしている県営林は、当センター管内に約1900haありますが、現在、契約更新に係る所有者の調査や、契約更新を進める時期となっています。
これらの状況をふまえ、当センターでは以下の対策・支援を実施します。
@保安林の適正な管理及び指定
公益上必要な森林については、極力保安林に指定するよう努めるとともに、その維持管理に努めます。 →保安林制度の説明(PDF)
A適切な林地開発の許可
新規申請の審査にあたっては、下流域への環境が損なわれないよう、許可面積や開発の工程等の指導を行います。→林地開発許可制度1、林地開発許可制度2(PDF)
B森林病害虫に対する適切な防除の実施・支援
松くい虫被害から松林を守るため、被害木の伐倒駆除などを行っています。
また、コナラやミズナラなどのカシノナガキクイムシ被害林については、地域住民と関わりが深い箇所を中心に被害防除を徹底し、被害木の倒伏災害や景観の悪化が懸念される場所においては、枯損木の除去の支援を行っています。
C県営林契約更新の締結・県産材の供給
契約更新に必要な所有者確認調査を進め、契約更新を順次行います。また本県林業を活性化する牽引力となるよう、計画的に伐採を実施し、安定した県産材供給を行います。
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| カシノナガキクイムシによる被害状況 | 林地開発事業地(土砂の採掘) | |
| 被害木の状況(下記写真はフラスと呼ばれるオガ粉の排出状況) |
(10)防災対策等の推進
近年、地球の温暖化等に起因した異常気象により、災害の発生する危険性が増加しています。このような中、県が実施する「治山事業」では、林地の災害箇所の早期復旧を図るとともに、山地災害を未然に防ぐため、森林のもつ固有の防災機能の向上を図る工事を実施していきます。
センターでは、以下の考え方に基づき、治山事業による防災対策を実施します。
→治山事業の解説1、治山事業の解説2(PDF)
@災害に強い森林づくり
災害により機能が低下している森林について、災害に強い森林への整備を防災施設の設置と併せて実施します。
A水源の森林づくり
県民生活に安定的な水を供給するため、ダム上流等の重要な水源に関わる荒廃地の復旧と、水源かん養機能の高い森林を整備します。
B山地災害危険地区の整備の推進
人家集落等に近接する災害危険箇所について、災害防止のため、治山施設の設置と周辺森林の整備等を一体的に実施します。
Cなだれ防止対策の推進
なだれ防止林の維持造成に努めるとともに、階段工や予防柵など、なだれ防止林を補完する施設を設置します。
D地すべり災害の防止
地すべりによる被害を防止するため、地すべり防止区域において、地すべりを誘発する地下水の排除等を行う対策工事を実施します。
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| 災害発生直後 | 治山工事完成後 | ||
| 豪雨による山地災害の復旧工事の状況(富山市山田沼又) | |||
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| 渓床を安定させるために設置された 治山ダム工 | 地すべり区域において地下水を排除する ために設置された地表排水ボーリング | ||
| (立山町長倉) | (富山市山田牧沼又) | ||
(11)自然公園等の管理の充実
当センター管内では、立山連峰など3000m級の山岳地帯から富山湾まで、変化に富む地形を有し、自然環境に恵まれています。これら豊かな自然は、県民の誇りであり、将来に向けてこの財産を着実に継承していくために、センターでは次のような施策の実施・支援を行います。
@中部山岳国立公園、白木水無県立自然公園における遊歩道整備の実施・支援
県民が大自然と親しむことができ、かつ山岳環境の保全を図るため、国立公園内の遊歩道整備を実施します。また同様に県立自然公園の遊歩道整備に対し、支援を行います。
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| 大日平 | 剣岳への登山道 | |
| 中部山岳国立公園内に設置された遊歩道 | ||
(12)野生動物の保護と管理
野生動物は人との共生を図らねばならない(保護)一方、人々の生活環境や農林業等に被害を及ぼしていることから、適切な被害防除や個体数管理を行うことが重要になってきています。
このことから、センターでは次のような業務の実施・支援を行います。
@鳥獣保護標識等の設置
鳥獣保護区、特定猟具禁止区域等の標識を設置し、適正な狩猟の推進に寄与します。
A狩猟関係事務の実施
狩猟免許試験・更新、狩猟者登録に係る事務を実施します。
B有害鳥獣捕獲許可に係る事務の実施
人間の生活環境、農林水産業などへの被害を防止するために行う有害鳥獣捕獲許認可事務を実施します。
C野生動物被害防除に係る支援
鳥獣による農林水産業への被害防除を推進する観点から、簡易電気柵等の設置相談・設置支援を実施します。→簡易電気柵設置ガイドサル用(PDF)、イノシシ用(Word)
※狩猟を行うには? → こちらをクリック(PDF)
※弱っている鳥獣や死んでいる鳥獣を見つけた場合は → こちらをクリック(PDF)
※クマの出没情報(クマップ) → こちらをクリック(PDF)
※クマの人身被害に遭わないために → こちらをクリック(PDF)
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| 鳥獣保護標識の設置 | 野生動物被害を防止する簡易電気柵設置 | |
| 狩猟者に対し、鳥獣保護区や休猟区であることを知らせるために、標識を設置します。 | 野生動物による農業被害を防止するために集落単位での簡易電気柵設置を支援します。 |