地すべりとはどういう現象ですか?

 地すべりの定義には様々なものがありますが、主なものとしては以下のように定義されています。

@地すべりとは、土地の一部が地下水等に起因してすべる現象又はこれに伴って移動する現象。

A特別な地質条件のもとで、特別の地すべり粘土を作りながら基盤の岩盤を含めた地塊がすべる現象。

B山地、丘陵における傾斜地で地塊の一部が下層のすべり面の滑材の助けを借りて重量の作用により滑動する現象。

このように、言葉の定義そのものはかなり広く、よく「山くずれ」とよばれる「崩壊」と重なる部分が多くありますが、一般的に「地すべり」と「崩壊」は地質や現象等により下記のとおり区分しています。

 

項  目

地 す べ り

崩   壊

地  質

第三紀層、破砕帯又は温泉地帯に多く発生する。

特定の地質条件によらない。

地  形

5°から20°の緩傾斜地に多く発生し、「地すべり地形」と呼ばれる独特の地形を呈すことが多い。

急傾斜地に多く発生し、すべり面が粘性土など特定の土質に限らない。

規  模

移動面積が大きく、深さも数m以上と深い。

移動面積は1ha以下と小規模なものが多く、深さも数m以下と浅い。

移動状況

移動の速度は比較的緩やかで、中央部では原型の地形を保ったまま、長時間継続的に移動する。また、いったん停止した後も再移動することが多い。

移動(崩落)速度は極めて速く、崩壊地内の地形は原型が認められないほど乱される。また、崩壊土砂は斜面下部にかたまって溜まり、それ自体が再移動することは少ない。

機  構

滑材(粘土層等)のある場合が多く、地下水が誘因となるものが多いため、融雪期や長雨時期などの継続した雨の量に影響されることが多い。

滑材のあるものが少なく、土砂の切断の強さと重力作用のバランスが崩れることにより発生すること多く、主に短期間の雨の強さに影響される。

徴  候

発生前に亀裂、上部の陥没、下部の隆起等地表面に変化が現れることが多く、また地下水の変動や立木根の切断音等も生ずる。また、それらが観測されてから実際に大きな動きとなるまで時間差がある場合もある。

事前の徴候が少なく、突発的に崩れ落ちる。

 
 
地すべり性崩壊
 

 

  山腹崩壊