富山県心の健康センター
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こころの健康ミニ講座
 
  PTSD(心 的外傷後ストレス障害)

最近、PTSDという言葉をよく耳にするようになりました。阪神大震災や地下鉄サリン事件以来、この言葉が広まってきたようです。
PTSDとはPost Traumatic Stress Disorderの略で、「(心的)外傷後ストレス障害」と訳されています。
 地震、交通事故、レイプ、いじめ、虐待、犯罪被害といった自分では対処できない衝撃的な体験をすると、人は心に大きな傷を負います。
それが心的外傷(トラウマ)です。その体験の記憶が、その後も鮮やかによみがえり、苦しみ続けることになります。
 PTSDの特徴的な症状は次の3つです。

@再体験:私たちがいやな体験をしても、それについて考 えたり、友達に話したりしていると、時間とともに恐怖感や嫌悪感が薄らぎ、最終的にはどうでもいいことに変化していきます。ところが、PTSDの場合は、 外 傷体験が長期間にわたり、繰り返し思い出されます。思い出し方も、「フィルムを回すように事件が再現される」と表現されるように、自分の意思に反して、思 い出したくないのに思い出されてしまいます。しかも、この体験はあたかもその事件が今まさに目の前で起こっているかのように、生々しく感じられます。その 際、強い不安や恐怖を伴います。もう一度事件をそのまま体験するということになります。夜間の再体験は、悪夢のかたちをとります。

A回避と麻痺:外傷体験と関連した思考・感情・会話・行 動・場所・人物などの刺激を避けようとします。刺激を回避することによって苦痛は避けられますが、活動の範囲は狭くなります。こうなると、仕事や趣味、日 常の活動にも関心がなくなり、他の人から孤立し、引きこもってしまうようにもなります。また、将来に対する希望がもてず、喜怒哀楽の感情も麻痺します。

B覚醒亢進:常に緊張した状態でリラックスできず、不 眠、イライラ、集中困難を認め、ちょっとしたことでびくっとするような刺激に対する過敏性がみられることがあります。

 PTSDの治療は、トラウマの記憶を消すことではありません。外傷体験についての認知(物事の受け取り方)を修正し、鮮明な体験を過去の出来事として表 現でき、そういうことはあったが、これから自分で何とかやっていけるという感覚を得ることが目標です。実際には心理教育(PTSDは異常な出来事に対して 人が適応するための正常な反応であるというような病気の説明を患者さんにする)、認知行動療法、薬物療法が治療の中心になります。