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■こころの健康ミニ講座
認知症 の方は、認知機能に障害はありますが、感情の働きは残っています。失敗が多くても、失敗自体を忘れている時は、そのことを注意しても、身に覚えのないこと で怒られているとしか感じられません。また、自尊心、羞恥心は失われていないので、失敗を認めたくないという気持ちが働き、自分を正当化したり、作り話 をしたりします。叱責や命令は、自尊心を傷つけるだけで、相手をますます混乱させ、症状の悪化、ひいては認知症そのものの進行につながります。本人の失敗 や怒りなどの陰性感情、問題行動のすべてに対して、否定せず、怒らず、叱らず、指示も命令もせず、黙って受け入れ、適切に対処するのが接し方の原則です。 (1) 一緒に忘れる 言った その場で忘れていくので、接する方も一緒に忘れるようにします。過去のことは水に流して、また新たな気持ちで対応します。食べたばかりなのに「食べてな い」と言う場合、「食べたでしょ」ではなく「今、作っているから、もう少し待ってね」と言って、本人が食事のことを忘れて別のことに気持ちが向くのを待つ 方がよいでしょう。 (2) 一緒に探す 物盗ら れ妄想については、本人の訴えを否定せず一緒になって探します。本人の味方になることで信頼関係を築いていきます。 (3) 情報は近くで、簡潔に伝える 背後か ら声かけせず、前方からゆっくり近づき、1メートル以内で話しかける。情報は簡潔に、一度に一つのことだけ伝える。現在のことと混同しないよう、先のこと は伝えない。 (4) 認知症について正しく理解し、その上でそ
の方を尊重した接し方をする 同じ症 状、 行動でも、その意味するところは違うことがあります。認知症の方の言動は一見不可解ですが、その背景には本人なりの理由があるはずです。理由を考えること で、対処方法もわかり、働きかけによって問題行動が軽減することもあります。理由を考える際、本人の生育歴、生活歴、職歴、生きた時代背景が参考になりま す。その方のことをよく知ることが、その方を尊重する第一歩です。
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