夏期に多発する腸炎ビブリオ食中毒対策

腸炎ビブリオは海水域に分布しています。海水中で増殖した菌が、魚介類に付着して運ばれ、食中毒の原因となります。本菌は海水温の高い6〜10月の夏期に検出率が高く、水温の下がる冬期にはほとんど検出されません。そのため、本菌による食中毒は8月〜9月の夏期から秋口に多く発生します。    富山県では、平成8年から富山湾のおもな漁港を定点として、腸炎ビブリオの実態調査を行っています。平成8〜16年に得られた成績は下図のとおりです。

県内で腸炎ビブリオによる食中毒が11件発生した平成10年は,他の年に比べて,海水中の腸炎ビブリオ数が多い傾向でした.平成16年の海水中の腸炎ビブリオ数は,例年並みでしたが,6月からすでに比較的高い検出率でした.また近年は,病原性を持った腸炎ビブリオも6月から検出されています.腸炎ビブリオによる食中毒には,初夏から注意が必要です.


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