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富山県衛生研究所

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富山県衛生研究所

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〒939-0363 富山県射水市中太閤山17-1
TEL 0766-56-5506
FAX 0766-56-7326

食中毒の検査

県内で集団による食中毒が発生した際は、衛生研究所で原因菌の特定や感染源、感染経路などについて解析を行います。搬入された患者便から原因菌の探索などを行いますが、食中毒の際は、原因と疑われる食品や施設の拭き取りなども検査対象となります。
また、得られた原因菌の遺伝子検査から感染源の推定などを行い、感染拡大の防止に貢献できるよう検査しています。

1.細菌性食中毒

食中毒の原因となる細菌としては、主にカンピロバクター、サルモネラ属菌、ぶどう球菌、ウェルシュ菌、腸管出血性大腸菌などが報告されています。中でも腸管出血性大腸菌は、他の食中毒の原因菌と比べ少ない菌量で発症し、激しい腹痛、血便、溶血性尿毒症症候群(Hemolytic Uremic Syndrome, HUS)など重篤な症状を引き起こすことから、注意する必要があります。

予防法としては、

  1. 生肉の喫食を避けること
  2. 食肉は十分加熱すること
  3. トイレの後、生肉を取り扱った後は、手指、調理器具をしっかり洗浄、消毒すること

などが大切です。

2.ウイルス性食中毒

胃腸炎を引き起こすウイルスとしては、ノロウイルス(Genogroup (G) I、GII)、サポウイルス、ロタウイルス(A群、C 群)、腸管アデノウイルスなどが挙げられます。
これらのウイルスによる胃腸炎は、毎年冬季を中心に流行しています。

富山県では、県内で発生する感染性胃腸炎や食中毒の原因ウイルスを調査しています。その結果、乳幼児の散発例ではA群ロタウイルス、ノロウイルスGIIを中心にサポウイルス、アデノウイルスなど多様なウイルスが検出されました。
また、学校などでの集団発生事例や食中毒では、ノロウイルスGIIがほとんどを占め、その他にノロウイルスGI、まれにアデノウイルスやC群ロタウイルスなどが検出されました。

このように、乳幼児の間ではA群ロタウイルスによる胃腸炎が多い一方、それ以外の世代ではノロウイルスが主な原因となっています。また、ノロウイルスはウイルス性食中毒の原因ウイルスとしても注目されています。ノロウイルスによる食中毒では、生ガキ等が原因となることがあります。海水がウイルスに汚染されると、カキなどの二枚貝がウイルスを大量に中腸腺に蓄積し、これをヒトが食べることにより感染します。

また、近年、ノロウイルス感染者の糞便等から、人の手を介して食品が汚染され、食中毒を起こすという事例が非常に多くなっています。調理に携わる方は、健康管理に注意するとともに、よく手洗いをすることが大切です。

3.自然毒

細菌、ウイルスの他に自然毒が食中毒の原因となることがあり、これらの症状と思わしき事例が発生した際に、検査を行っています。自然毒による食中毒は発生件数、患者数こそ少ないものの、致死率が高く、死者数は細菌、ウイルスのそれに匹敵します。

自然毒は動物性のものと植物性のものに分けられます。

主な原因物質
動物性自然毒 フグ、巻貝など
植物性自然毒 キノコ、ジギタリス、スイセン、カビなど

4.化学物質

化学物質による食中毒の多くはヒスタミンによるもので、これはタンパク質やアミノ酸から、生体内又は微生物による分解過程で合成されます。また、農薬など、食品の生産、流通、消費の過程で外部から混入される物質を原因とする事例もあります。
こちらも発生件数こそ少ないですが、ひとたび発生すると大規模な事件に至ることが多いです。

さらに詳しい情報を知りたい方は、厚生労働省の食中毒ホームページへ

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