腸管出血性大腸菌O157について


 「食中毒を予防しましょう!」でも触れましたが、ここではその中で、 腸管出血性大腸菌O157について詳しくご説明します。

  腸管出血性大 腸菌O157とは?
食事中のイラスト 大腸菌 はもともと家畜や人 の腸に存在しており、ほとんどのものは無害 です。
 しかし一部の種類の大腸菌は、病原性を持ち、消化器症状を起こすため、それを病原大腸菌と言い、なかでもベロ毒素を産生する病原大腸菌を「腸管出血性大 腸菌」と呼びます。
 O157のほかに、O26、O111、O128などが、食中毒の原因菌としてしばしば見られます。

 大腸菌は、「O抗原」という、細胞の外側についている物質のタイプによって分類され、現在175種類あります。
 O157は「157番目に見つかった」ことを表しています。

他 の食中 毒菌と比べ、どんな特徴があるの?
 腸管出血性大腸菌O157による感染症の特徴は、「毒が強い」、「感 染しや すい」、「すぐには症状が出ない」という点です。

「毒 が強い」   O157はベロ毒素という毒をつくり、血便を伴う激しい下痢を起こすことがあります。
「感 染しやすい」  一般の 食中毒は、「約100万個」程度と、多量の細菌が侵入しないと症状が現れませんが、O157は「約100個」程度という少な い数で発症します。
「す ぐには症状がでない」  菌が体 内に入ってからすぐに症状が出るわけではなく、3日から9日、平均約5日経ってから症状が出ます。

ど うやっ て感染するの?
 O157の感染は、基本的に「経口感染」です。これは、菌が、食べ物 や手を介して直接口の中に入ることで感染するというものです。

 経口感染には、次の2種類があります。

直 接感染 菌が付い た食べ物や水を食べることによる感染
二 次感染 患者の便 に含まれる菌が、トイレの取っ手、ドアノブなどについて、それを触った手が口に入ることによる感染

 また、空気感染はしませんので、同じ部屋にいた、というだけでは感染しません。

どんな症状が出るの?
 症状は、さきほど述べたとおり、菌が体内に入ってから3〜9日経って 出てきます。
 症状は、腹痛、下痢、嘔吐、血便などです。程度は、全く症状のないものから、重篤なものまで、人によりさまざまです。発熱はあっても、多くは一過性で す。

腹痛のイラスト 多くはおよそ1週間で症状 が軽快するのですが、時に(症状のある人の約6〜7%)「溶 血性尿毒症症候群(HUS)」という、溶血性貧血、血小板減少、腎不全を3徴候とする重篤な合併症をきたす場合があります。これは、子供や 高齢者に起 こりやすいと言われています。
 「溶血性尿毒症症候群」の初期には、顔色不良、尿の量が少なくなる、身体のむくみ、といった症状が見られます。
 激しい腹痛と血便がある場合には、特に注意が必要です。早めに医療機関を受診しましょう。

感染を予防するためにどんなことに気をつけたらいいの?
 予防のポイントは、「食中毒を予防しましょう!」で述べたとおりです が、特に手洗いが最も大きなポイントとなります。
 トイレの後や食事の前はもちろん、特に下痢をしている乳幼児や老人の世話をした後は、石鹸と流水でよく手洗いをしましょう。

患者が発生した場合、消毒の必要があるのはどこ?
 患者さんが使ったものは、「すべて」消毒しないといけないわけではな く、患者さんの便で汚染された可能性がある部位について、消毒が必要です。
 原則として、トイレと洗面所を中心に消毒しましょう。

トイレのイラスト トイレでは、取っ手やドア のノブ、洗面所では蛇口など、患者さんが触れた可能性のある部分を特に、市販の消毒用アルコールやハイターなどを使って、ふき 取りや噴霧で消毒してください。
 感染した患者さん本人は、調理や食事の前やトイレの後は、石鹸を用い、流水でよく手を洗い、消毒用アルコールなどを使って消毒してください。
 家族など、生活を共にする人も、食事前などは石鹸を使い、流水でよく手を洗ってください。

 患者さんの便で汚れた下着、寝具、シーツは、家庭用漂白剤などにつけおき消毒をしてから、洗濯しましょう。
煮沸も十分な消毒効果がありますので、80℃以上の熱湯に10分以上つけておくという方法でも良いとされています。
 
 食器は、普段どおり洗剤と流水で洗浄するので結構です。

患者は学校に行ってもいいの?
 O157の感染は、感染症法では、菌の陰性化を確認するまで、飲食物 に直接接触する業務は制限されていますが、お子さんの登校については、学校保健法で、学校医などが、学校での感染のおそれがないと認めるまで、校長が出席 を停止させることができることとなっているので、学校にご相談ください。

お風呂やプール、温泉などは患者と一緒に入っても大丈夫?
 大腸菌は塩素に弱く、公用プール、温泉、公衆浴場等は、消毒などの安 全管理の対象となっているため、周囲の人が過剰に心配される必要はありません。
 ただ、二次感染を防ぐために、次のことにお気をつけ下さい。

・患者さんが風呂を利用する場合は、他の家族と一緒に入ることはさけ、免疫力の弱い乳幼児や高齢者は患者の前に入浴するようにしましょう。
・風呂の水は毎日替え、バスタオルは1人で1枚を使い、共用は避けましょう。
・患者さんは、下痢をしているときはシャワーだけにするほうが望ましいでしょう。

 さらに、家庭用のビニールプールなどを使用する場合は、他の乳幼児との使用は避け、使うごとに水を交換しましょう。

相談窓口
 腸管出血性大腸菌O157についてのお問い合わせは、以下のところで 受け 付けています。

 新川厚生センター保 健予防課 0765-52-2647
      〃     衛生課 0765-52-1225
 新川厚生センター魚 津支所 0765-24-0359
 富山県健康課 076-444-3225

関連リンク
 富山県感染症 情報センター「感染症情報」



お問い合わせ先

新川厚生センター(本所) 衛生課 0765-52-1225
新川厚生センター魚津支所 衛生予防課 0765-24-0359


食 品衛生・環境衛生のページへ戻る

感染症のページへ戻る