睡眠と健康について


人はどうして眠るの?
 睡眠は人生の約3分の1を占めます。
 そう考えると、随分の時間を寝て過ごしているといえますね。

 睡眠は、もちろん体の疲れを取るために必要ですが、もっとも大事な点は脳を休めるためということでしょう。
 また、睡眠中はさまざまなホルモンが分泌され、体を修復し、新陳代謝を促して、日中の活動で疲れた身体を効率よく修復します。

 睡眠には免疫力を高める役割もあります。
 睡眠不足が続くと、自律神経のうちの交感神経が過度に緊張し、カゼをひきやすくなります。(これは白血球のうちの顆粒球が増えるため。反対に充分な睡眠 は、副交感神経を優位にし、白血球のうちのリンパ球を増やします。よって、カゼもひきにくくなるのです。)

 睡眠は脳が休息するための大切な時間です。身体の疲れは横になって休むだけでもある程度回復できますが、脳は起きている間中働きっぱなしで、眠ることで しか休息できないのです。
 私たちは、心と身体の健康を保つために眠る必要があるのです。

睡眠をとらないと・・・  
 そのため、睡眠をとらないと
 ・体力低下
 ・注意力低下
 ・判断力低下
 ・作業効率の低下
 といった弊害が起きてしまいます。

眠 りにもリズムがあります
 睡眠にはリズムがあります。
 心身共に深く眠っている「ノンレム睡眠」と、身体は眠っているが脳は覚醒状態の「レム睡眠」を、ワンセット約1時間半で、ひと 晩に数回繰り返しているのです。
 夢は、レム睡眠のときに見るといわれています。

睡 眠時間はどれくらい必要? 
 睡眠の必要量にはかなりの個人差があり、年齢・日中の活動度・体調な ど によっても大きく変わってきます。
 基本的には、日中眠気がなく、ふだんの生活をするのに問題がなければ、睡眠時間にこだわる必要はないといわれています。
 むしろ、どれだけ熟睡できるかという、睡眠の質のほうが重要であるといわれています。

睡 眠に関係する代表的なホルモン
 睡眠に関係するホルモンには、メラトニン、セロトニン、成長ホルモン が 代表的です。

 メラトニンは睡眠と覚醒 (昼と夜) のサイクルをコントロールするホルモンで、暗くなると出てきます。
 夜、外界が暗くなるとメラトニンの分泌が高まって身体に「眠れ」と司令を出します。 「天然の睡眠薬」ともいわれています。
 また体の抗酸化作用があり、これは老化防止や免疫力増強作用があるといわれています。
 メラトニンの量は光の量とも関係するので、部屋の照明などをコントロールすることで量を変化させることができます。就寝前の数時間は、部屋の照明を少し 暗 くし、テレビやパソコンも控えましょう。逆に、昼でも夜でも常に明るいところにいると、メラトニンの分泌量が全体的に減少してしまいます。朝や昼にしか睡 眠時間が取れない人は、カーテンを閉めて、部屋をしっかり暗くすることも大切です。

 成長ホルモンは、睡眠後すぐにでてきます。
 骨を伸ばす、筋肉を増やす、痛んだ組織を修復したり脳を休ませて、心身の疲れを回復させるはたらきがあります。 (お肌の新陳代謝にも良い効果があります。)

 セロトニンは、睡眠している時にはほとんど出ていません。 しかし、朝、光の刺激によって分泌を始めます。
 脳にある神経伝達物質で、「癒しホルモン」ともい われ、心を安定させる(イライラ、切れる、精神的に不安定・・・などに対し)効果があります。
 セロトニンが不足すると、うつ病、切れやすい、依存症などに繋がる場合があります。

「睡 眠時間さえとっていれば、いつ寝ても同じ」は間違い?! 
 先ほど述べたように、体から出るホルモンは、睡眠だけでなく光によっ て も影響されています。
 これは、大昔の時代から、太陽とともに寝起きをしていたリズムが、人間にとってもっとも自然な生活であることを示しています。

 朝、光を浴びることと、夜、暗くすることは、ホルモンの出方を調節し、体のリズムを整える働きがあります。
 そのため、朝、太陽の光とともに起き、暗くなったら眠るような、大昔から行われてきた生活が理想的なのです。

 朝起きたら窓をあけ、太陽の光を浴びましょう。
 雨のときも、起きたら電気をつけ、明るい環境に身を置きましょう。
 この光の刺激によって、心身のリズムがととのい、一日を気持ちよく過ごせるようになる一歩となるのです。
 (明るい光をあびる、という方法は、うつ病の治療にも用いられることがあります)

 仕事の都合などで昼夜逆な生活をしなければいけないような方は、朝は起きたらとにかく電気をつけて明るい環境に身を置く、反対に寝る前はカーテンを閉 め、 電気を消して暗くする、といった工夫をし、できるだけ自然のリズムに近い光の環境に身をおくようにしましょう。

注 意!これらは睡眠の妨げになります
 ・カフェイン
 ・アルコール
 ・たばこ
 ・食事

 ここに示した4つは、いずれも睡眠の妨げになります。
 眠れないという方は、これらを寝る前にとっていないか、振り返ってみましょう。

 コーヒーや紅茶、緑茶などに多くふくまれるカフェインは、覚醒作用があるため、夜は控えめにし、カフェインの入っていない、ハーブティーなどを飲むよう にしましょう。
 また、牛乳のカルシウムには脳神経の興奮をおさえ、イライラを解消する働きがあります。また牛乳に含まれるトリプトファンというアミノ酸はメラトニンに な り、脳に働いて眠りを誘いだしますので、お腹がすいて眠れないとき、何か飲みたいときは、牛乳をのむのもよいでしょう。

 アルコールには精神の緊張をほぐす作用があり、確かに寝つきはよくなります。
 けれども、アルコールは体内で2〜3時間で分解されてしまい、睡眠の途中で目が 覚めやすく、眠りが浅くなってしまいます。また習慣化するうちに量が増え、かえって不眠を慢性化させる原因にもなります。さらに、肝障害やアルコール依存 症となる心配もあるので気をつけましょう。

 たばこも、ニコチンに覚醒作用があるため、控えましょう。

 食事をすると、胃腸の働きが活発になり、目がさえてきます。特に肉類は消化されるまでに時間がかかります。
 ですから、夕食は就寝 3〜4時間前にとるのが理想的。どうしても遅い夕食になるときには、肉類は控え、腹七分目程度にしておきましょう。
 また、寝る前の水分のとり過ぎにもご用 心。夜中にトイレに起きることになって熟睡を妨げられます。

よい眠りのための工夫 
 スムーズに眠りにつくためには、眠る1〜2時間前から脳をリラックス させることが大切です。
 仕事や勉強など頭を酷使する作業をやめて、室内の照明を少し ダウンさせ、音楽を聴いたり読書をしたりして、ゆったりくつろいでみましょう。

 37〜39度ぐらいのぬるめのお湯に、時間をかけてゆっくりつかると、心身ともにリラックスして自然な眠りに入れます。アロマバスや足浴も、血液循環を よくして心身をリラックスさせるのに効果的です。

 適度な運動や、ストレッチ運動は、適度な疲れとリラックス効果をもたらし、快眠のために効果的です。

すっきりした目ざめのための工夫  
 また、すっきりした目覚めのためにも、工夫をしてみましょう。
 ◆冷水で洗顔
 ◆熱めのシャワーを浴びる
 ◆音や映像の刺激を受ける
 ◆軽いストレッチ運動を行う
 ◆朝ご飯をきちんと食べる

 こういったことで、体に刺激を与え、(交感神経のはたらきを活発にし)、心身を目覚めさせやすくできます。

明日は早起きしなきゃ・・・そんな時の「めざまし時計のセットのコツ」は? 
 またここで、すっきり起きるコツをもうひとつお話します。

 先ほどお話した、レム睡眠とノンレム睡眠は約1時間半おきに繰り返されるとお話しましたが、どうしても早起きしないといけないというとき、めざまし時計 をかける時間を、眠る時間から計算して、1時間半の2倍(3時間)、3倍(4時間半)などの数にしていけば、そのころはレム睡眠で、割と浅い 眠りの状態にいることが予想されますので、目覚めやすいかもしれません。
 ただこれも、個人差がありますので、何度か試してみて、自分の眠りのサイクルが何時間でやってくるのかを知っておくのもよいでしょう。

質の高い睡眠をとって、生き生きとした毎日を! 
 厚生労働省が提唱する「21世紀における国民健康づくり運動(健康日 本21)」 でも、睡眠を、心の健康を担う重要な要素であるとしています。
 今回お話ししたことを参考に、規則正しい睡眠を心がけ、心身の健康を保っていきましょう。



お問い合わせ先

新川厚生センター(本所) 保健予防課 0765-52-2647
新川厚生センター魚津支所 地域健康課 0765-24-0359


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